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スーパーヒーロー戦記
第12話 見えない侵略者
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「始めまして、僕の名前は本郷猛と言います」

戦闘を終えた後、本郷となのはは揃ってアースラへと案内された。
新しい仲間を迎え入れる為だ。
アースラメンバーの皆は本郷を歓迎してくれた。
そんな中、何故か甲児だけは本郷を見て目を輝かせていた。

「どうしたの? 甲児さん」
「だぁってよぉ! あの本郷猛さんなんだろ? 全日本モトクロス大会の優勝者の! 俺、凄い感激だぜぇ!」

諸手を挙げて喜ぶ甲児。
どうやら彼にとっては本郷に会えたのが何より嬉しかったようだ。
それを見ていた皆が苦笑いを浮かべていた。

「君は僕を知っているのかい?」
「勿論ですよ! 俺、本郷さんの大ファンなんです。是非握手して下さい」
「あ、あぁ…」

本郷は一瞬躊躇った。
自分は並の人間じゃない。
ショッカーに改造されたせいで力のコントロールが出来なくなってしまっていたのだ。
其処で下手に握手などに応じて彼の手を握りつぶす訳にはいかない。
しかし折角握手を求めてくれたのにそれに応じないのも申し訳ない。
本郷は最新の注意を払って甲児との握手を交わした。
握手を終えると甲児はその手を振りかざして叫んでいた。

「うおぉぉぉぉ! 俺もう手洗わねぇからなぁ!」
「甲児さん、それ汚いですよぉ」

隣に居たなのはが早速ツッコミを入れる。
それを見ていたメンバーのドッと笑い声が響いた。
思わず本郷も噴出してしまう。

「賑やかな場所だろう?」
「えぇ、驚きましたよ。あんな若い子達が戦っているなんて」
「そうだな。僕としても彼等が戦いの場に出ると言うのは正直心が痛むよ」
「ですね」

ハヤタと本郷は目の前で騒いでいる甲児となのはを見た。
本来なら学校に通って友達と楽しく過ごしている年齢の筈だ。
だが、不運にも戦いに巻き込まれてしまった二人。
出来る事なら二人には戦いから遠ざかって欲しいと願っているのだが、それは敵わない願いでもある。




     ***




地球は狙われている。
今、こうしている間にも宇宙から数々の侵略者が地球に迫ってきているのだ。
そしてそれは、君達のすぐ側にまで迫ってきているのかも知れない。




とある交差点、その日警備員が路上調査の為道行く人々に免許証の確認等を行っていた。
そして、あるドライバーの確認を行おうとした時、突如激しいスパークが起こりドライバーの姿が忽然と消えてしまったのだ。
驚いた検問達は震え上がり恐怖の叫びを上げていた。
そんな検問達が見ていたドライバーを失った車は、空しくエンジン音だけを響かせていたのであった。


それから翌日、直ちにそのニュースは時空管理局、並びに科学特捜隊へと送られてきた。

「突如として人が消え去る事件
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