第47話 普通は最高の魅力
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正宗君は私と歳は違わないのにすごい。その現場を見たかった」
白蓮は麗羽の話を聞いて興奮しています。
「そう褒めないでくれ。私の我が侭で助けただけだ」
「そんなことはない!正宗君はすごいと思う。私も正宗君のようになりたいといつも思っている。私は周囲の人間からいつも普通といわれて自信を失うときがある。だけど、正宗君の武勇伝の話を風の便りで聞くと頑張らなくちゃと思う。私にとって正宗君は英雄だ」
白蓮はすごい勢いで私の両の手を握り熱弁を振るいました。
彼女は普通という言葉にコンプレックスを感じているようです。
「私は普通は長所だと思う。普通ということは欠点がないということだ。それは十分長所だと思う」
私は白蓮に普通であることを悩む必要はないといいました。
「う、うぅ、正宗君。ま、正宗君は良い奴だな」
白蓮は泣き出しました。
「もう、白蓮さん。何を泣いていますの」
麗羽は自分のハンカチを白蓮に差し出していた。
「うう、麗羽、ありがとう」
白蓮は麗羽のハンカチを受け取り涙を拭いています。
「ねえちゃん、これでも食べや。きっと元気になるで」
真桜はこの空気に居たたまれなくなったのか食べ物を白蓮に勧めました。
「うう、ありがとう。みんないい奴だな」
「これも美味しいの―――」
沙和も食べ物を勧めました。
凪はどう対処すればいいか悩んでいました。
鈴々は相変わらず豚と一緒に食事に専念していました。
「白蓮は盧植先生の門下なんだろ。盧植先生は朝廷でも有能な人物だったと聞く、そんな人物の元で学べるなんてすごいな」
会話が湿っぽくなったので、私は話題を変えることにしました。
「う、そうなんだ。幸いにも盧植先生の私塾に入ることが出来て、今は勉強三昧の日々なんだ。いずれはどこかの郡の大守になるのが夢なんだ」
白蓮は涙を拭きながら、自分の夢を教えてくれました。
原作でも史実でも大守でしたから、その夢は必ず叶うと思います。
「その夢はきっと叶うと思う」
「あ、ありがとう」
白蓮は頬を染めて私にお礼を言いました。
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