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星河の覇皇
第八十七部第一章 シャイターンの復活その十八

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「逆にだ」
「油断を生じさせていて」
「それで、ですね」
「閣下はそこを衝いてきて」
「勝利を収められましたね」
「そうしてきた、油断すれば自覚がなくてもだ」
 自分自身にというのだ。
「そこに隙が生じてだ」
「付け込むことが出来る」
「それは敵も同じですね」
「ティムール軍もまた」
「そして一気に戦局を逆転させ」
 今はオムダーマン軍有利なそれをというのだ。
「そうしてだ」
「最後はティムール軍が勝つ」
「それも有り得ますね」
「それも充分に」
「そういうことですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「そうなるからな」
「だからこそですね」
「ここは用心をし」
「決して油断せず」
「そのうえで」
「進撃することだ、逆に敵の隙を伺うことだ」
 こちらが油断するよりというのだ。
「今は彼等が劣勢だがな」
「油断せずに」
「その逆にですね」
「こちらが衝く」
「そのことを目指しますね」
「そうすべきだ」
 まさにというのだ。
「いいな」
「わかりました」
「その様にしていきます」
「若しシャイターン主席が来れば退き」
「敵の隙を伺います」
「その様にします」
「戦争は戦闘が終わり」
 そしてというのだ。
「終戦なり停戦の協定が結ばれてだ」
「ようやく勝利ですね」
「その時になって」
「だからですね」
「戦争中に油断するなぞもっての他だ」
 まさにというのだ。
「例え有利でもな」
「それでもですね」
「最後の最後まで油断しない」
「まだ戦争は続いている」
「それならば」
「勝ったと思えばだ」
 戦争の中でだ。
「その時点でだ」
「敗れている」
「そう言われることもありますね」
「サハラでよくある言葉ですね」
「そうだ、勝ったと思えば」
 その瞬間にというのだ。
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