青空の下での奇襲
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、そこまで言い繕われたら、呆れも感じないさね。そこら辺、正純。三征西班牙の本音はどう思う?』
『Jud.本音としては聖連の主力属国として武蔵と敵対しているという意思表明をし、後のヴェストファーレン条約での交渉権を得る事。次に単純に武蔵の情報を得る事。ただでさえ、表には出てなくて、しかも、どこかの馬鹿は禁欲をかまして能力の詳細が解ってないとかいうのもあるからな』
『誰だろうなその馬鹿は。ちなみに俺は知らねえぜ』
そのどこかの馬鹿の呟きに、恐らく全員が苦笑し、続きを促させる。
恐らく、ナルゼ君はネームを進めているだろうし。
『───最後は、こちらにこう伝えたいのだろう。今は戦争中だぞ、と。武蔵は狙われる立場にあるのだと。覚悟をしていた人達もいるとは思うが、やはり、予想と実際は違うからな。これからの反応が怖い所だな』
そこから先は僕の役割なので、間を挟ませてもらった。
「ベルトーニ君。その辺りは……」
『ああ。現在武蔵に乗船している住民には、"今後、武蔵内部で不慮の死に見舞われたとしても、自己責任としてもらう"という捺印をしてもらっている』
『でも、どうせトーリの馬鹿が何か言っただろ?』
『ああ、一言だけな───"あんまし良くねえな"とな』
ふぅ、と息を吐く音がベルトーニ君の表示枠から聞こえてきた。
その事に、こっちも同じ種類の息を吐いて合わせた。
『万が一の場合は三か月の補償金と話を聞く事を約束された───相変わらず無駄な仕事が好きな馬鹿だ』
『本当ですわね……』
皮肉な言い方に今度こそ全員が同意。
そうやって、嫌な風に言葉を吐くのが、ベルトーニ君流なのだろうと思いながら
「相手の数は二百人前後。皆も解っていると思うけど、この数じゃ、武蔵は落とせない。だから、これは一種の海賊行為みたいなもの。つまり、耐え凌げれば、それだけで僕らの勝利だ───一応聞いておくけど、武蔵の武を預かる副長としては何かある?」
『じゃあ、一言───俺達の馬鹿の方針は?』
『失わせない事、ですわ』
『じゃあ、解るな───例え、それが敵であろうと失わせんじゃねえ。その為に、ありとあらゆる手段を使って行け。そして、当たり前だが、絶対に自分達を失わせるなよ。出来なかったら、馬鹿相手に土下座な』
『Jud.!!』
『よっしゃ。じゃあ、勝っちまおうぜ』
気楽に言ってくれる、とネシンバラは苦笑し、報告を聞く。
「観測から報告きました───降下隊、来ます!」
『小生の記憶が間違いでは無かったら、武蔵の重力障壁範囲は数百メートルくらいありませんでしたか?どうやって飛び越えるつもりです?』
『重力障壁をぶった斬るんじゃね?』
「皆が君みたいに馬鹿みたいに斬るの
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