青空の下での奇襲
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やるしかないという判断のもとに、地摺朱雀を構えさせる。
その構えに、何を思ったのか、長寿族の女はこちらに口を微笑の形に歪めさせた表情を見せ、直ぐに真顔に戻り
「───道征き白虎! ───Go!」
「結べ───蜻蛉切り!」
同時に響いた声が、甲高い音を創造した。
「二代かい!?」
起きた結果と声からきてくれた援軍が自分達の副長補佐であることに気付き、素直にほっとした。
敵の方を見ると、さっきまで加速していた姿はない。
聖譜顕装の効果が蜻蛉切りの割断能力で割断されたからだ。
三河の時も思ってはいたのだが、本当に心強い武装と存在である。
……有難い……!
だが、そこまで思ってふと思った。
副長補佐が来ているのに、副長が来ていないというのだろうか、と。
答えは耳に聞こえる摩訶不思議すぎる歌であった。
「感ーーーじたいーーーー! あの日感じたーーーーオパーイーーーー!! もう一度、あの感触ーー! 味わいたーーーーい、もと強くヘーーーーーーーーイ!!!!」
ふぅ、という溜息以外が全て沈黙に変わった。
敵味方問わず、全員が真顔で動きを止めた。
そんな中で、一人、何時の間にかふと縄に立っている少年───熱田・シュウが剣の柄尻をマイクに見立てて、立っており、その表情は何故かやり遂げたという表情であり、そして
「さぁて、斬るか」
「───お前ら! こんな馬鹿副長と全裸総長で世界征服をするだと!? ───世界を地獄に変えるつもりか!!?」
「ご、ごめんなさい……!」
三征西班牙学生全員からの叫びに、武蔵学生は全員で本気の謝罪を返すしか出来なかった。
そこを見ていた、熱田がおいおいと呼び止めた。
「何を言ってんだよ馬鹿ども。確かにトーリの馬鹿に付き従う立ち位置にいるのは馬鹿らしいともうのは仕方がねぇが、俺は素晴らしい上司だろうが。じゃなきゃ、斬るからな」
「きょ、恐喝しにきやがったぞ……!」
全員が嫌な汗を流すのを止められなかった。
その中で、急に熱田の近くに表示枠が現れた。
「ん? おぅ、どうした智。そんないやらしい胸をして? 揉んで欲しいのか? え? それ以上キチガイ発言をしていたら射ちます? おいおいおい、今は戦場だぜ? そんなふざけた事をしている場合じゃねーだろうが。もっと、真面目になれよ智」
「お前が一番不真面目なんだよ馬鹿野郎!」
全員のツッコミを熱田は謎のポージングをする事によって回避した。
そこで、ようやく剣を肩に乗せて、視線を戦場にいる者───隆包の方に視線を向けた。
「おう、お前が三征西班牙の副長、弘中・隆包でいいのか?」
「おうよ。俺みたいな地味
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