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不可能男との約束
青空の下での奇襲
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、集めないとは思えないんだがな』

それはそれ。
集めるべき情報はちゃんと広報部などに頼んだり、年鑑などを見て、集めはした。
でも、決定的な物は得られなかったというのだから、それは集められなかったと同義と見做すべきだと私は思う。
そこで、息を一つ吐き、そして、と前置きを置いて、最後の方法を言う。

「最後は武蔵住民の個人的な能力っていう所ね。一応、住民って一括りしたけど、九割の確率で総長連合の能力だと思う」

『それに関しては年鑑で調べているだろ? つまり、知られている情報に乗っている限りではそんな能力を持っている奴はいない』

その通り。
強いて言うならば、武蔵の第五特務は半人狼であったので、五感の特に嗅覚が強かったはず。
それによって工業油を嗅がれたという可能性が無い事もない。
ステルス障壁で姿は隠せても、流石に臭いまで隠す事は出来ないのである。

「でも、それにしてはちょい早すぎるのよね、と……」

早いと言っても一、二分レベルではあるけど、間違いなく早い。
となると、襲撃を更に早くに読んだ存在がいる。
だが、さっきも言ったように年鑑では、そんなのを感知出来る様な人物は武蔵にはいない。
そう───つい、最近まで力を隠していた人物以外は。

『やっぱ、剣神か?』

「逆に聞くけど、どうしてタカさんは剣神だと思う?」

『そりゃあ、簡単だ。唯一、能力が解ってねえ奴だし……何より表示枠越しの映像でしか見ていないけど、そんぐらいは解る。あの野郎も、副長としての鼻を持っていると思うぜ』

「鼻って?」

『戦いを感じる才って奴さ』

成程と頷く。
副長になれば、ほとんどの戦闘の最前線に立つ存在である。
それは、普通の戦争や、相対戦でもそうだが、奇襲とかでもそうでなくてはいけない。
副長=英雄と言っても過言ではない存在なのである。

……どんな戦況であっても引っ繰り返す英雄かぁ……

うちで言えば、タカさんや自惚れで言えば私、そして

ァちゃんや宗茂君とかだったよね……

二人には申し訳ないとは思うし、残念だとは本気で思っている。
しかし、私達、三征西班牙には余裕というのがないのである。
故に

「宗茂君の襲名解除か……」

武蔵の副長に敗れ、そして大罪武装を盗られた事から、襲名を解除することによって、この立花・宗茂は間違いであったということにするのである。
政治的な手段としては普通。
感情込みで言えば───吐息一つ。

『おい、房栄。溜め込むのはお前の悪い癖だ。それに、そうしない為にも立花嫁が今、戦場に立っているんだろうが』

「……解っちゃう?」

『長い付き合いだからな』

そう言ってくれる彼に苦笑し、そして下を見る。
下には武蔵が爆発の
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