第百三十六話 閉会式の前にその五
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「妊娠しないし病気もね」
「避けられるわね」
「病気も怖いでしょ」
「ええ」
かな恵は確かにと答えた。
「かなりね」
「エイズが有名だけれど」
それでもというのだ。
「梅毒もね」
「あの病気ね」
「昔はなったら助からなくて」
その為実に多くの人が命を落としている。
「その死に方もね」
「酷かったのよね」
「身体がボロボロになってね」
そうなりというのだ。
「そしてね」
「死んだのよね」
「一応治療する方法あったけれど」
「わざとマラリアになったり」
「水銀使ったりね」
「下手したら死ぬわね」
「ええ、実際死んだ人多かったと思うわ」
一華は知らなかったがシューベルトも一説では梅毒の治療の水銀の為に死んだと言われている。表向きはチフスが死因とされている。
「マラリアも死ぬしね」
「そうよね」
「そんな病気もね」
「ゴムだと防げるわね」
「今は助かるけれど」
ペニシリンが存在しているからだ、これは結核も同じである。
「けれどね」
「それでも怖いことは変わらないから」
「そうした病気にならない為にも」
「ゴムは必要ね」
「持ってるだけで駄目なんて」
それはというのだ。
「もうね」
「馬鹿な考えよね」
「中学生から持っていても」
美奈代の言う通りにというのだ。
「そうしてもね」
「いいわね」
「私達中学時代は持っていなかったけれど」
それでもというのだ。
「その頃からね」
「持っていていいわね」
「ええ」
まさにというのだ。
「今はそう考えてるわ」
「そうなのね」
「まあかな恵は奥手過ぎて」
一華は今度はかな恵自身にやれやれという顔で話した。
「鳴海っちもで」
「そうしたことはっていうのね」
「しそうにないけれど」
「何かそういうのはね」
「早いっていうのよね」
「高校生だとね」
「変なところで真面目なんだから。けれど」
一華はそれでもと言った。
「私も皆もね」
「同じよね」
「案外ね」
「そうしたことはね」
「この面子皆奥手よね」
「相手の小達もね」
「頭の中じゃね」
一華はこちらの話もした。
「もういつもね」
「そうしたこと考えるわね」
「けれど」
それでもというのだ。
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