第百三十六話 閉会式の前にその二
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「似てるわ」
「そうよね」
「それ位いいってね」
その様にというのだ。
「私は思うけれど」
「二人共そう言って」
「大体私もう持ってるし」
口を軽いへの字にさせたまま両手を腰の横にやってこうも言った。
「ゴムね」
「それはね」
留奈が応えた。
「やっぱりね」
「皆持ってるわよね」
「何かあったら」
その時はというのだ。
「必要だからね」
「どうしてもね」
「備えあればよ」
その時はというのだ。
「困らないから」
「いざって時に備えて」
「女の子もね」
「持ってるわよね」
「持ってないと」
そうであるならというのだ。
「かえってね」
「駄目よね」
「そうよ」
「何もなくてもね」
「普段から用意しておく」
「それは鉄則よね」
「中学生でもね」
留奈はその年代でもと言った。
「何でも出来る限りね」
「持っておいた方がいいのね」
「本当はね」
「早過ぎない?」
「いや、そうでもないでしょ」
留奈は中学生から持っておくべきと聞いて引いたかな恵に対してやや真剣な顔になってそのうえで言った。
「だってもう初潮きていて」
「赤ちゃんできるわね」
「それならね」
出産が可能ならというのだ。
「もうね」
「そうしたこともあるから」
「だからね」
「持っておくべきなのね」
「何時そうしたことになるか」
「わからないから」
「備えあればでね」
そうであってというのだ。
「持っておくべきなのよ」
「中学生の時から」
「そう、そう言われたのよ」
「誰から?」
「この前美奈代さんにね」
富美子の姉である彼女からというのだ。
「言われたの」
「あの人からなの」
「美奈代さんも持ってなかったけれど」
それでもというのだ。
「けれどね」
「それでもなのね」
「今はね」
「そう考えておられるの」
「だからね」
それでというのだ。
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