第七百六十一話 大国とはその六
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「文句や否定は言おうと思えばどうとでも言えますし」
「努力なしでだな」
「何の努力もしておらず」
「閃きもか」
「ないので」
「天才じゃないな」
「まさに無駄です」
そう言うべき輩だというのだ。
「その行いも人生も」
「何もかもがだな」
「いや、価値はあるでしょ」
ここでエイミーはこう言った。
「ああなってはいけないっていうね」
「反面教師ですね」
「ええ、他の人にそうなるから」
「そうですね」
セーラも言われて頷いた。
「そうした方でも」
「反面教師になればね」
「意味がありますね」
「そうでしょ、確かに無駄で無価値なことしかしてないけれど」
それでもというのだ。
「それを見てね」
「人はああなるまいと思う」
「そうなるからね」
「意味はありますね」
「反面教師も大事よ」
人にとってというのだ。
「ああはなるまいって思える人もね」
「意味があって」
「そこまで考えるとね」
「無駄、無意味な人はですね」
「いないわよ」
そうだというのだ。
「世の中にはね」
「そうですか」
「いや、柳田算数ってね」
この輩はというと。
「実際見ていると」
「こうはなるまいとです」
セーラは確かな声で答えた。
「思います」
「そうよね」
「あの人の様になれば」
さらに言うのだった。
「全く以てです」
「駄目よね」
「はい」
実際にというのだ。
「人として」
「本当に無駄で無意味でね」
「誰の何の役にも立っていない」
「そんなことして得意になって」
そうしてというのだ。
「お金儲けて暮らしている」
「犯罪者じゃないがな」
ダンは彼のそのことを断った、この時代の連合の法律でもしっかりと言論の自由は保証されているのだ。
「しかしな」
「それでもですね」
「非常に無駄でだ」
「無意味なことをしていて」
「その人生もな」
これもというのだ。
「全く以てだ」
「無意味で無駄で」
「無価値だ」
セーラに対して言い切った。
「本当にな」
「左様ですね」
「しかしだ」
そうした人生を送っている輩でもというのだ。
「反面教師としてだ」
「人の役に立っているなら」
「意味がある」
「価値もですね」
「ある、そう考えると生きる価値もだ」
柳田算数にはというのだ。
「存在している」
「無駄なものはないんだな」
「そして無価値な人も」
テンボとジャッキーも頷いて言った。
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