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神々の塔
第七十四話 まだ道半ばその七

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「ほんまね」
「そういうことも考えていかなあかんね」
「そうよ、恰好良さとね」
「実用性ね」
「動きやすさ、暑さ寒さにね」
「湿気や乾気も考えて」
 そうしてというのだ。
「軍服も装備もね」
「考えていかなあかへんね」
「そういうことよ」
「それな、何か欧州の連中見てたらな」
 芥川は彼等のことを話した、ヘッセやマロリー達のことを思い出してそのうえで綾乃に対して話した。
「恰好良さとあとな」
「エレガントとかね」
「そうしたものを念頭に置いてな」
「デザイン考えてるね」
「それこそな」
 芥川はさらに言った。
「ベルサイユの薔薇みたいな」
「派手な軍服にしたがるね」
「あれはな」 
 どうにもと言うのだった。
「あの連中の趣味にしても」
「恰好良さ最優先で」
「めっちゃ動きにくいな」
「そんな軍服ばかりやね」
「目立つしな」
 芥川はこのことも指摘した。
「ほんまな」
「目立ってなんぼって考えてるね」
「それも華やかにな」
「それで上品に」
「貴族って言うとな」
 そう定義すると、というのだ。
「ほんまな」
「貴族的やね」
「そうした感じやな」
「軍服でも」
「僕等は二次大戦の軍服やが」
 それを意識しているというのだ。
「色もデザインも」
「そやね」
「けどあっちはな」
 欧州の方はというのだ。
「ほんまベルサイユの薔薇や」
「あの頃の軍服やね」
「恰好よくて華やかやが」
「機能性とかは」
「かなり落ちるわ」
 十星連合の軍服を比べると、というのだ。
「ほんまな」
「それであの子等ええんやろか」
「これがええねん」
 芥川は言い切った。
「あの連中だけやなくて将兵もな」
「ああした恰好良さと華やかさ求めた軍服でええんやね」
「そや、そしてな」
 それでというのだった。
「一般の兵士もな」
「それでええんやね」
「むしろ僕等みたいな軍服は」
「あかんね」
「そや」
 まさにというのだ。
「ださいとか恰好悪いとかな」
「言われてるんやね」
「そこは価値観の違うやな」
「うち等と欧州の」
「騎士団のな」
 彼等の勢力名も出して話した。
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