第百三十五話 最後の競技その九
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「けれどね」
「そっちね」
「言うならあれよ」
「あれっていうと?」
「タトゥーを入れてない半グレよ」
それになるというのだ。
「もうね」
「ああ、ただそれがないだけで」
「しかも権力持ってるね」
「ああ、マスコミってね」
富美子はすぐに応えた。
「権力持ってるから」
「厄介なのよね」
「もう警察とか以上にね」
それこそというのだ。
「権力持ってる」
「それでやりたい放題やる」
「とんでもない人達で」
それでというのだ。
「その漫画でもね」
「同じね」
「だからやりたい放題がね」
「通用してるのね」
「特に連載がはじまった時は」
その漫画がというのだ。
「インターネットなくて」
「マスコミが全盛期だったから」
「もうね」
「余計にやりたい放題だったのね」
「作品の出鱈目さも」
それこそ一から十どころか一から千までもっと言えばその主張は全てが出鱈目の極みであったのだ。
「もうね」
「言われなくて」
「向かうところ敵なし」
「そんな風だったのね」
「長い間ね」
「とんでもないお話ね」
「けれど今はね」
かな恵は現在の話もした。
「そんなことはね」
「インターネットが出て」
「それでね」
そうなってというのだ。
「本当にね」
「その漫画の問題点が言われて」
「広まって、キャラクターもね」
「半グレみたいな人達ばかりって」
「わかってね」
そうなってというのだ。
「本当にね」
「今は読んだら馬鹿になるって」
「そんな風にもね」
「言われる様になったのね」
「そうなの」
「いいことね、いや若しよ」
留奈は顔を顰めさせてだ、かな恵に言った。
「コンビニが駄目とか新聞で書いて」
「それが広まったらね」
「団地の傍のコンビニが潰れたりしたら」
「とんでもないわね」
「ふざけるなよ」
「その記事が風評被害になってね」
それでとだ、かな恵も言った。
「そうしたことになりかねないからね」
「実際その漫画風評被害多かったのよね」
「もうそれをやたら撒き散らしてる」
「そんな漫画だったのね」
「だから何度も団体や企業から抗議来てたのよ」
「風評被害になるから」
「それの常習犯だったのよ」
そうだったというのだ。
「これがね」
「そうなのね」
「科学的に出鱈目なことも書いて」
「間違った知識も」
「運動家の人って思い込みだけじゃない」
かな恵は彼等のそうした特徴も話した。
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