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夢幻水滸伝
第三百五十七話 東部の動きその十四

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「食うか」
「そうして数を減らしますね」
「わし等がどんどん食えば」
 その鯉達をというのだ。
「減るわ」
「そうですね」
「その時食わんでもな」
「加工すればええですね」
「燻製にしてもええし塩漬けでもな」
「あと缶詰ですね」
「冷凍してもな」
 そうして保存もしてというのだ。
「食べてもや」
「ええですね」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「五大湖の鯉はな」
「どんどん獲って食べますね」
「あと輸出もする」
 メルヴィルはただ食べるだけでなくそちらの話もした。
「鯉はアジアでも欧州でも食べるしな」
「そやからですね」
「加工したもんはな」
「輸出出来ますね」
「そや、それでや」
 獲って加工した鯉達をというのだ。
「輸出するで」
「そうしますね」
「そうして儲けるで」
「わかりました」
「増え過ぎた生きものは食べる」
 メルヴィルは冷静な目で述べた。
「ただ絶滅はな」
「させへんですね」
「この世界にはリョコウバトがおるが」
 起きた世界では絶滅したこの鳥がというのだ、ただ今も目撃したという話があるので希望は持てるだろうか。
「絶滅させん様にな」
「しますね」
「アラスカの方のステラーカイギュウやベーリングシマウもな」 
 この生きもの達もというのだ。
「獲り過ぎへん様にしてや」
「絶滅は避けますね」
「そうしてこな」
「環境保護も大事な政策ですね」
「そや、その為に食べもするが」
 それでもというのだ。
「絶滅はな」
「させん様にしていく」
「それも大事や」
 こうした話もしてだった。
 メルヴィルは戦の中で他の政も忘れていなかった、勢力は確かに動いていた。


第三百五十七話   完


                   2024・6・8
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