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夢幻水滸伝
第三百五十七話 東部の動きその十一

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「楽やさかいな」
「それで。ですね」
「それを目指すで」
「わかりました」
「南北戦争やなくて東西戦争になるが」
 自分達の戦はというのだ、アメリカ人にとっては絶対に忘れられない内戦のことも確かに言うのだった。
「ああした風にはや」
「ならへん様にしますね」
「短期で終わらせる、あと長期になっても」
 長期戦に陥ろうともというのだ。
「民生には手出しせんさかいな」
「海への進軍もですね」
「ああしたこともな」
「せえへんですね」
「幾ら勝つ為には一番でもな」
 海への進軍とは南北戦争で北軍の司令官グラントが行わせた作戦だ、軍の進路にある南部の産業をまさに根こそぎ破壊したものだ、民間施設もそうしたのだ。
「民にはな」
「手出しをせえへん」
「それはや」
「絶対ですね」
「わし等にはな、そやからな」
 だからだというのだ。
「ほんまな」
「そうしたことはせえへんで」
「軍事施設だけをな」
「攻撃しますね」
「軍人とな」
「そこはあくまで、ですね」
「守るで」
「そうしますね」
「そしてや」 
 そのうえでというのだ。
「勝つんや」
「民間人は攻撃せえへん」
「それはやっぱりな」
「守らなあきませんね」
「わし等は世界を救うしな」
「それで民を攻撃するとか」
「お話にもならんさかいな」
 こうルイーザに言うのだった。
「そこはな」
「絶対のことですね」
「何と言ってもな」
「守って」
「将兵達にもな」
 自分達が率いて戦う者達にもというのだ。
「そのことは徹底させてるしな」
「これまでもそうで」
「これからもな」
「そのことは変わらへんですね」
「絶対にな、武器を持ってて戦うと」
 そうすればというのだ。
「ついつい気持ちが荒んでな」
「おかしなこともしますね」
「そうなる奴もおるな、命のやり取りをして」 
 そうしてというのだ。
「手に武器を持ってるとな」
「感覚がおかしくなりますね」
 ボームはこう述べた。
「ほんまに」
「そやな、わし等もな」
「命を軽く思えて」
「それで命のやり取りをしてな」
 そうしてとだ、メルヴィルはボームにもこのことを話した。
「ストレス感じてな」
「生きるか死ぬか、極端な緊張ですから」
「そやからな」
「ストレスが蓄積され」
「多少のことしても何やってな」 
 その様にというのだ。
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