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英雄伝説〜黎の陽だまりと終焉を超えし英雄達〜
第43話
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ると中東系の身なりのいい青年がヴァン達に声をかけた。



「アン、なんだアンタ…………」

「って――――――殿下っ!?」

「いらしていたんですね。すみません、このような恰好で。」

青年の登場にアーロンが眉を顰めている中ジュディスは驚き、ニナは青年に謝罪した。

「いやいや、気にする必要はない。砂漠に咲いた二輪の花――――――映画界の、いやゼムリアの至宝とすら言えるだろう。どうかその美を存分に振りまいて我ら凡欲の渇きを潤してくれたまえっ。

「あはは………………」

「ふう、相変わらずですねぇ…………」

(へえ…………?)

(ひょっとして…………)

(……………………)

青年の言葉にニナが苦笑し、ジュディスが呆れている中青年の背後に控えているスーツ姿の女性の腕前に気づいたアーロンは興味ありげな表情を浮かべ、青年の正体に気づいたアニエスは目を丸くし、リゼットは真剣な表情で黙って青年を見つめていた。

「――――――殿下、お戯れはそのくらいに。」

「フフ…………わかっているさ、ナージェ。エルザイムの公王サルマンが一子、シェリド・アスヴァールだ。こちらは秘書のナージェ。」

女性の指摘に頷いた青年――――――シェリド公太子はヴァン達に自分と女性――――――ナージェの自己紹介をし、シェリド公太子の自己紹介に続くようにナージェは頭を軽く下げた。

「ジュディス君たちから聞いている。”プライベートな依頼”を受けているそうだね?ついでに私の相談にも乗ってもらいたいんだが、――――――構わないかな?」

「…………!」

「…………なるほどね。」

シェリド公太子が取り出した手紙――――――脅迫状を目にしたアニエスは驚き、ヴァンは真剣な表情で呟いた。そしてヴァン達はプールからは若干離れた休憩所で話し合いを始めた。



「まずは改めて――――――お目にかかれて光栄ですよ、公太子殿下。北カルバード州のしがない便利屋風情に声をかけて下さるとは思いませんでしたが。」

「なに、随分優秀という話だったから相談させてもらおうと思っただけさ。それに君の事を少し調べさせてもらったが、中々興味深い”経歴”まであるじゃないか。――――――3年前の大戦では”かの大英雄殿が直々に率いていた部隊にして、今ではもはや現代の伝説として語られているかの部隊の一員”でもあった君からすれば”かの部隊に所属していた豪華な面々”と比べれば小国の跡継ぎである私等大した存在ではないのじゃないかい?」

ヴァンの謙遜した言葉に答えたシェリド公太子は意味ありげな笑みを浮かべてヴァンに問いかけ

「ハアッ!?」

「「え…………」」

「3年前の”大戦”――――――それも”かの大英雄殿が直々に率いて
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