第43話
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し、不敵な笑みを浮かべて冗談半分の推測をしたアーロンはナージェに視線を向けながらシェリド公太子に訊ねた。
「ふふ、それはもう。彼女は私の秘書だが護衛も兼任していて剣術ともなれば公国一、二を争う腕前――――――アークライド氏やそちらのSC殿も恐らく上回るほどの使い手だからね。」
「…………へえ…………?」
「ふふ、元より足元にも及ばぬかと。」
シェリド公太子が語ったナージェの腕前ににアーロンは興味ありげな表情を浮かべ、リゼットは苦笑を浮かべ
「……………………」
対するナージェは何も語らず、黙り込んでいた。
「ま、お世継ぎの護衛役と比べられちゃあさすがに分が悪いですね。ああ、自分は呼び捨てで結構ですよ。」
「ふふ、ならばヴァン君で――――――24だったか?3つ年上なのでね。ゴッチ監督から聞いた通り中々見所があるようじゃないか。『ゴールデンブラッド』も深いテーマまで見抜いたようだし。――――――するとやはり限定公開の『完全版(R17)』の方も…………?」
「ええ、マストでしょう。むしろそっちで見るつもりでしたが。助手たち連れだったもんで仕方なく――――――まあたまには新鮮ですがね。」
「わかる、わかるぞヴァン君!私も妹に一度『完全版』を見られてしばらくのあいだ氷のような目で…………」
「そいつは災難でしたねぇ。」
シェリド公太子とある映画について盛り上がっている様子のヴァンを目にしたアニエス達はそれぞれ冷や汗をかいて脱力した。
「盛り上がってますね〜。」
「もう、ヴァンさんも…………」
「ヴァン様の年齢まで把握されていたのも流石ですが…………」
「クク、素だなありゃ。面白い跡継ぎじゃねえか。」
「…………貴女も大変ねぇ?」
「いえ…………慣れておりますので。」
ジュディスに同情の視線を向けられて声をかけられたナージェは静かな表情で答えた。
「お、ジュディス・ランスターにニナ・フェンリィじゃね!?」
「ヒュウ、スターが水着でお出迎えとはさすがアルジュメイラだねぇ!」
「おお、サインしてもらおうぜ!つーかオレたちと一緒に遊ばねーか?って――――――」
するとその時昼間踊り子の姉妹を連れ去ろうとしたガラの悪い裕福な観光客達が護衛の黒服の男達を連れてジュディスとニナに声をかけてきたがヴァン達に気づくと表情を歪ませた。
「…………また貴方たちですか。」
「まさかこちらに宿泊を…………?」
「ハッ、こんなのを泊めるとは品格も何もあったもんじゃねぇな。」
裕福な観光客達の登場にフェリは呆れた表情を浮かべ、アニエスは複雑そうな表情を浮かべ、アーロンは鼻を鳴らした。
「て、てめぇらは昼
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