第二章
[8]前話
「成長しないね」
「そのことも馬鹿な連中だったんだな」
夫は妻の話を聞いて言った。
「本当にな」
「そうね、だからね」
愚かだったからとだ、百合子は文太に言った。
「ああなったのよ」
「そういうことだな」
「そうよ、けれどね」
「ふわりはもう大人だな」
「立派なね、色々なことだってわかってるわ」
そうだというのだ。
「しっかりとね」
「そのこともわからないとな」
「駄目ね」
「全くだな」
文太もその通りと頷いた。
「本当にな」
「ええ、それでね」
妻はここでこうも言った。
「ふわりが帰ったらね」
「ああ、ミルクやってな」
「それで寝てもらいましょう」
「犬も寝ないとな」
「大人も子供ね」
「だからな」
「お家に帰ったら」
その時はというのだ。
「ゆっくりとね」
「休んでもらおうな」
「そうしましょう」
こうした話をして散歩をしてだった。
二人は家に帰るとすぐにふわりにミルクをあげた、それは大人のトイプードルが飲むだけの量であり。
「ワンッ」
「今日も遺さず飲んだな」
「ええ、沢山入れたけれどね」
二人はふわりがそれだけの量のミルクを飲みほしたのを見て笑顔になった、そして彼女がケージの中で丸くなって寝るのも見届けたのだった。
三歳は犬だと大人なので 完
2024・7・23
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