第五十二章
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「それならだ」
「今からか」
「飲むぞ、座ってだ」
そうしてというのだ。
「三人でシャンパンをな」
「これから飲むか」
「俺達は今回は勝った」
浮世は今度は真面目な顔になって言った。
「しかしだ」
「これで終わりじゃないよな」
「スサノオとの戦いはこれからも続く」
「人間と神様の戦いはか」
「その戦いの合間の息抜きにもな」
「今は飲むか」
「三人でな、では座ろうか」
「そうだな」
三人共ずっと立っている、桜井はそのことに気付いた、そうしてだった。
それぞれ席に着いた、そしてこれもツムリが出したそれぞれのグラスにやはりツムリがシャンパンを注いでいく、盆の上のつまみもテーブルの上に置かれ。
三人は乾杯した、そして飲むが。
「美味いか」
「ああ」
桜井はシャンパンを一杯飲んでから浮世に答えた。
「やっぱりな」
「これがシャンパンだ、それも上等のな」
「こうした味なんだな」
「人間だから楽しめる」
浮世はさらに飲みつつ言った。
「神だとな」
「飲めないのか」
「飲む必要がないからな」
神になると、というのだ。
「だから自然と飲まなくなる」
「そうなんだな」
「そして食うこともなくなる」
今度はチーズを食べて話した。
「そちらもな」
「けれど飲んでも食ってもいいだろ」
「しかしそうする必要がないとな」
それならというのだ。
「どちらもしなくなる」
「飲むことも食うこともか」
「そうなる」
「それは味気ないな」
「それが神だ、だから俺は神でいるよりもだ」
「人間に戻ることを選んだんだな」
「そうした、人間は最高だ」
浮世は桜井を見て共にのみつつ話した。
「美味いものも食えるしな」
「だからか」
「他のことも感じられるからな、だから人間としてだ」
「これからも生きてか」
「人間、仮面ライダーとしてだ」
その立場からもというのだ。
「スサノオと戦う」
「そうしていくんだな」
「そうしていく、だからこうしてだ」
「飲んで食ってか」
「人間として生きてだ」
そうしてというのだ。
「スサノオとも戦っていくぞ、いいな」
「ああ、それならだ」
浮世の人間についての話を聞いてだった、桜井は頷いた。そのうえで彼に言った。
「俺も一緒だ、これからもな」
「戦っていくか」
「ああ、狸と狐でいいか?」
「狐と狸か、お互いに化かしていくか」
「神様もな」
「そうして下さい、では今は飲みましょう」
ツムリも笑顔で言ってきた。
「心ゆくまで」
「ああ、飲むぞ」
「人間、仮面ライダーとしてな」
浮世も桜井もツムリのその言葉に頷いた、そうしてだった。
二人はさらに飲んだ、そして食べた。人間として味わう上等のシャンパンそれに
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