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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第211話:非情にして無情
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さか連中が錬金術で体を改造されてて、その体を維持する為に輸血が必要だなんて思ってもみなかったんだからさ」
現在、少なくともあの3人が目的としている稀血と呼ばれるタイプの全血製剤に関しては一か所に集めた挙句厳しい警備が敷かれる事で対処している。次に彼女達が輸血用血液を必要とするのが何時になるのかまでは分からないが、次に稀血に限界が来た時が恐らく彼女達との戦いの決着となるだろう。
だがその間に、彼女達とジェネシスが何をしてくるかまでは想像も出来なかった。
「ああいう輩は手練手管を駆使してこちらを翻弄してくる……颯人さん、何か分かる事はありませんか?」
エルザやミラアルクの行動や言動から、相手がどのような傾向の相手かを翼が推察する。察するに、あの3人は積極的に強者と真正面から戦う様なタイプではなくジェネシスの様な圧倒的強者の影に隠れながら闇討ち、だまし討ちなどで目的を達成しようとするタイプだ。防衛には成功したが、ライブ会場を狙った時などが正にそれである。もし襲撃が成功していたら、後手に回らされたS.O.N.G.は敵への対処と避難誘導の為奔走を余儀なくされかなりの苦戦を強いらされていただろう。その結果、仲間の誰かが倒れてもおかしくはなかった。
言い方は悪いが、こういう風に相手を翻弄する事に関して言えば颯人がこの場では一枚も二枚も上手だ。その経験から何か分かる事はないかと翼が問い掛ければ、颯人は帽子を被り直しながら口を開く。
「さて、ね……そもそもジェネシスの連中が遺骸の腕輪を奪って何するつもりなのかも分らんし。強いて言える事があるとすれば、連中に協力してる第3者を見つけ出す事じゃねえかな?」
埠頭での件の発端は、ミラアルクとエルザの2人が黒服を着た男達との取引現場を見られた事が始まりだった。あの錬金術師達は、ジェネシスと別の組織を繋ぐ仲介のような役割を果たしている可能性が高い。となれば、そこから切り崩していくのが現状できる唯一の事であろう。
颯人の見解に異論を唱えるものは誰も居なかった。実際それ以外で出来る事もなかったし、何らかの組織が動いているのであれば掴める尻尾はどこかにある筈だからだ。
一先ず軽いミーティングはそこで終了となり、装者や魔法使い達は各々解散となった。
その際響が翼と奏をカラオケに誘った。
「あっ! そうだ、奏さん翼さんッ! 今度皆でカラオケに行こうって話してたんですけど、2人も一緒にどうですか?」
「お、いいねぇ。デカいライブも終わったし、たまの気晴らしには丁度いいか。な、翼?」
「ふむ…………」
響からの提案に乗り気な奏に対し、翼は顎に手を当てて思案顔になる。
「……今は予断を許さぬ有事……あまり羽目を外し過ぎる訳にはいかないわ」
「翼……」
「
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