第二十三話 当たった不安その十三
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「しかしだ」
「世界を滅ぼすなんてな」
「そして人や生きものが苦しむのを見て楽しむなぞな」
「あんたも理解出来ないだろ」
「全くな」
それこそというのだ。
「そんな筈がない」
「そうだろ、それがな」
「真っ当だな」
「若しあんた達がああした連中ならだ」
鳥はカオスの話を聞きつつ土手鍋の中の牡蠣を食べる彼に話した。
「誰も生き返らさないさ」
「そうなのだな」
「俺だってな」
「?今何と言った」
カオスは鳥の今の言葉にふと何かを感じて問うた。
「生き返るだと」
「何以下大事なことでないかしら」
ソノナも言った。
「それは」
「ああ、何でもないさ」
だが鳥はこう返した。
「気にしなくていいさ」
「そうなの」
「ああ、別にな」
「それならいいけれど」
「だが我々はあの様な者達でないか」
カオスは鳥が言ったこのことについては考える顔で述べた。
「そうなのだな」
「間違いなくな」
鳥はまたカオスに答えた。
「だから安心してくれよ」
「それではな」
「戦隊と敵対していて色々悪いって言われることをしてもな」
そうであってもというのだ。
「あんた達は皆根っからの悪じゃないんだよ」
「だからいいのか」
「人間を虐殺したり地球を破壊しようとしないだろ」
「そこまではな」
カオスもそれはないとした。
「幾ら何でもな」
「そうだろ、今はな」
「とてもな」
「まあ前は多少は考えていたかもな」
鳥は彼等の過去からこうも言った。
「それでも大抵は嫌がらせ程度しかしてなかったな」
「そうだな」
カオスは鳥のその指摘にも頷いた。
「今思うとな」
「そうだろ」
「無体なことはだ」
そう定義されることはというのだ。
「やはりな」
「違う種族、星でもな」
「行わないものだ」
「それが筋だろ」
「うむ」
まさにというのだ。
「無道なことはだ」
「したら駄目だよな」
「力があろうともな」
例えそうであってもというのだ、カオスは今ダグデドのことを念頭に置いてそのうえで鳥に対して応えていた。
「その様なことをしてはだ」
「絶対に駄目だな」
「幾ら力があろうともだ」
そうであってもというのだ。
「そうしたことを行えばその時点でだ」
「外道だな」
「それになる、ダグデド達は強いな」
「とんでもなくな」
鳥も否定せずに答えた。
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