第二章
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「かなり出来てたろうな」
「そうなんだな」
「ああ、そう思うよ」
「毎回最下位にはならないか」
「そうだな、だからな」
それでというのだ。
「お前よく頭悪いと言われるな」
「最下位だからな」
太田自身も言った。
「やっぱりな」
「そうだよな、けれどな」
「その俺も勉強したらか」
「ちゃんとな」
「出来るんだな」
「ああ、誰でもな」
それこそというのだ。
「勉強したらな」
「出来るんだな」
「ああ」
そうだというのだ。
「そうなんだよ」
「そうしたものなんだな」
「勉強ってやつはな」
「出来たら天才じゃないか」
「出来たら凄いよ」
このことはそう思うとだ、小谷は答えた。
「それはただな」
「勉強しているから」
「そうだよ、誰だってな」
また太田にこう言った。
「勉強していたらな」
「よくなるんだ」
「そうだよ」
まさにというのだ。
「成績がな」
「俺も最下位じゃなくなるか」
「絶対にな」
「勉強しないから駄目か」
「それでお前はマラソンの勉強しているからな」
いつもそうしているからだというのだ。
「凄いんだよ」
「そうなんだな」
「ああ、ただお前学校の勉強はしないな」
「しないよ」
即座にだ、太田は小谷に答えた。
「このままな」
「大学にはマラソンで行ってか」
「マラソンの勉強はしても」
「学校の勉強はしないか」
「そうするよ」
小谷に笑って話した、そして実際に彼は学年最下位のまま高校を卒業しマラソンで大学に入った。そして大学の学業もお話になrないものだったが。
「本当にマラソンは勉強してるな」
「凄いぜ」
「自分のコンディションや練習内容も考えて」
「食事だって」
「本番で走る場所の地形やアスファルトの状況を調べて」
「気温やペースも調べて」
「頭脳派だよ、頭がいいよ」
周りはこう言うのだった、誰もが彼を頭脳派で頭がいいと言った。その彼を同じ大学に行った小谷は学校の勉強はだけれどな、と内心思いつつ彼を温かい目で見守っていった。
要は勉強すること 完
2024・7・19
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