1 軽い地獄の稽古
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丈流が八鹿の教え子となり、早速稽古という名の“地獄”が開始されたが、最初に始まったのはキツい地獄の特訓ではなく、特殊スーツを着ての筋肉トレーニングだった。
「よし、まずは腹筋だな。今からメモリを15まで弄るから、それでやってみろ。」
「はぐっ!!?な、何か急に重く……!これがスーツの効果、ですか?」
「おう。ちなみに今の重さ15……つまりは15キログラムだ。最初はこれくらいから始めるが、徐々に重くしていくぞ。」
「は、はい……!」
「よし、それじゃあ基礎訓練の腹筋、スクワット、背筋をそれぞれ40回、あとは軽いランニングを1キロだ。あと、一つクリアするごとに重さを倍増させていくから。」
その修行内容に丈流は理解できていないのか、首を傾げるが、そのトレーニングは想像以上に過酷なものであった。
トレーニング自体はそうでもないが、その丈流の着ているスーツの重さを八鹿が弄るので、重さに苦戦していた。
さらに日に日に訓練は激しさを増していき、そして食べる量も徐々に触れていく中で丈流は若さからか適応しく。
その中で行われる組手や仕合では、初めは何度も転ばされるも3年続けていると、身体が慣れてカウンターを入れられるようになる。
そして丈流が実戦経験を積むために、八鹿が連れてきた喧嘩自慢や達人と呼ばれる者達、多種多様な武器の使い手達との”手合わせ“という名の稽古を経て、丈流の武の腕は確実に成長していた。
さらにその中で丈流に自信をつけさせようと、八鹿は以前に丈流を虐めていた者達を相手に、本気で戦わせたのだが、その結果は……。
「はぁ、はぁ……!」
「ぁ……あぐっ……?!かはっ……!?」
「「「「よ、よっちゃ〜〜〜〜ん!!!?」」」」
丈流とよっちゃんといういじめっ子の本気の喧嘩、その結果は丈流の勝利であり、相手のよっちゃんといういじめっ子はボコボコに打ち倒された。
途中、よっちゃんは取り巻きを使おうとしたが、丈流はそれをまるで分かっていたように、取り巻きも蹴りで黙らせると、そこからは丈流の一人勝ちである。
「なぁ、まだやる……?」
「ひっ!!?た、助けてぇぇぇぇぇっ!!!?」
丈流の目を見てしまった取り巻きの生き残りが、恐怖して逃げ出した。
そんな中、丈流を離れた所で見ていた八鹿は拍手をしながら声を掛ける。
「よくやった。コイツラを乗り越えれたな。」
「八鹿さん……ありがとうございます。」
「あぁ、これでお前は一歩前に進めたな。だけど、それに逆上せ上がったり、天狗になったりするなよ?
あくまで”挑まれたら“、ぶっ倒してやれ。
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