第三千五百四十四話 現代の両班
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第三千五百四十四話 現代の両班
イギリスは難しいお顔になってお話しました。
「いや、ノブレス=オブリージュはいいけれどな」
「両班の人達は、だね」
「今で言うホワイトカラーそれもな」
イギリスはロシアに応えて言いました。
「財閥系企業の大卒だけとかな」
「ないね」
「ああ、そんな社会になったらな」
それこそというのです。
「やっぱりよくないだろ」
「労働者や農家の人達あってこそだよ」
ロシアはこうも言いました。
「やっぱりね」
「それお前が言うと説得力あるな」
「僕はかつてそうした国家の中心だったからね」
あのソ連です。
「建前はね」
「建前は、っていうのがな」
「まあそこは置いておいて」
そうしてというのです。
「ホワイトカラーのエリートの人達だけ勝ち組となるとかね」
「おかしいだろ」
イギリスは今度は首を傾げさせつつ言いました、幾ら何でもそうした社会はどういったものであるかとです。
第三千五百四十四話 完
2024・7・18
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