第百三十四話 終わりに近付いてその十二
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「大泣きして命乞いして喋るから」
「何もしなかったのね」
「かえって可哀想になって」
「イタリア軍の捕虜には酷いことしなかったの」
「イタリア相手はね、けれどドイツ軍とか」
「近くの国には」
「もうね」
それこそというのだ。
「これ他の国も同じで」
「徹底的にやるのね」
「ちょっと言いたくない様なことが」
「普通にあるのね」
「だからあのナチスが引く位にね」
「酷いのね」
「そんな戦争やるから」
そうした地域だからだというのだ。
「一般市民相手でもね」
「容赦なしね」
「そうよ、むしろ一般市民でも」
非戦闘員とされる者達でもというのだ。
「武器手にして」
「戦う様なところね」
「民間人同士の殺し合いも」
「あるのね」
「そんなところだから」
「戦争になったら」
「生きられたらね」
そうであったらというのだ。
「そして五体満足なら」
「よしなのね」
「それで国が目的果たせたら」
「最高ね」
「ええ、何につけても生きられたら」
そうであったらというのだ。
「いいわ、戦争はね」
「そっちじゃそうしたものね」
「そうよ、起こったら」
その時はというのだ。
「もうね」
「生きることね」
「だからこの騎馬戦でも」
「生き残れたから」
「鉢巻取るのなんてね」
それこそというのだ。
「どうでもいいわよ」
「そうなのね」
「生き残れたら」
「それでよしね」
「ええ、ただ戦争ってのは」
「ないに越したことはないわね」
「私はクロアチア人で」
自分のことも話した。
「ここ色々な国の人いるでしょ」
「世界中から人来てね」
「それこそ北朝鮮の人以外はでしょ」
「皆いるわ」
「そんなところだから」
そうであるからだというのだ。
「セルビアとかね」
「クロアチアと色々ある」
「そうした国の人達もいるけれど」
「喧嘩するわよね」
「時々ね、けれど殺し合いなんてしないし」
それはなくというのだ。
「おおむね平和だからね」
「いいのね」
「そう思うわ、憎しみ合って殺し合っても」
そうしてもというのだ。
「それが続くだけで」
「どうにもならないわね」
「だからね」
そうであるからだというのだ。
「本当にね」
「戦争はないことが第一ね」
「平和がね、平和であって」
「生き残れたら」
「幸せよ、だからあんたもね」
「鉢巻取れなかったけれど」
「生き残ったから」
だからだというのだ。
「幸せよ、よかったわね」
「そう言っていいのね」
「ええ、喜んでいいわ」
「それなら喜ばせてもらうわ」
一華はそれならとなって笑顔で頷いてだった。
そうして自分達のクラスの場所に戻った、その時時間を見ればもうすぐ運動会
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ