第百三十四話 終わりに近付いてその七
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「どうしてもね」
「小柄な人の方がいいわね」
「実際アンドレさんとか無理でしょ」
「あんな人無理よ」
一華は即座に答えた。
「絶対に」
「持てないわね」
「騎手の人達がね」
「高校生三人じゃね」
「どうやって持つのよ」
「不可能ね」
「絶対にね、オスカルさんでもね」
彼女でもというのだ。
「無理よ」
「一七八じゃね」
「すらりとしてるけれど」
「背が高いから体重あるわね」
「しかも鍛えてるから」
オスカル、彼はというのだ。
「軍人さんだから」
「筋肉質ね」
「だから騎手になるには」
「重いわね」
「絶対にね、とはいっても」
一華はオスカルについてさらに話した。
「あの人乗馬得意よね」
「絶対にね」
留奈もまさにと答えた。
「元々騎兵だったんじゃないの?」
「当時の軍隊の花形だったから」
「それでその騎兵の中でもね」
それこそというのだ。
「エリートで」
「近衛隊の士官になって」
「王妃様の護衛にもなったのよ」
「それじゃあ馬に乗るのかなり得意ね」
一華はこのことを実感した。
「間違いなく」
「そうよね、そこはね」
「確実ね」
「だから騎馬隊だと」
「騎手になったら強いわよ」
「そうなるわね」
「絶対に活躍してくれるわ」
オスカルが騎馬隊で騎手になればというのだ。
「間違いなくね」
「そうしてくれるわね」
「けれどね」
一華は留奈にそれでもと話した。
「大きくて体重もあるから」
「不向きね」
「かなりね、一七七かそれ位あって」
「それで筋肉質だから」
「持てないでしょ」
こう留奈に言った。
「私達じゃ」
「持てても動き鈍いわね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「向いてないわね」
「そうなるわね」
「ええ、しかしあの頃で大人の女の人でそれだけあるって」
「今もかなり大きいわよ」
理虹が言ってきた。
「女の人で一七七位あるって」
「高等部でそんな大きな人いる?」
「いないでしょ、一七〇ある人先輩でね」
「おられるわね」
「けれどかなり目立つし」
それだけの背ならというのだ。
「それで一七五になると」
「いないわね」
一華は言い切った。
「外国の人でも」
「大学でもいないでしょうね」
「そうよね」
「モデルさんだとね」
この職業の人ならというのだ、ここで言うモデルとはそれこそパリにいる様なトップクラスのモデルである。
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