第一章
[2]次話
クールビューティーの好きなもの
スウェーデンからの留学生ビルギット=ヘルソンは長いプラチナブロンドの髪を持ちアイスブルーの切れ長の目とすっきりした頬と尖った顎を持っている。肌は透き通る様に白く背は一六九程でモデル並のスタイルだ。
無表情で無口である、通っている八条大学では彼女を知っている者達はこう言っていた。
「小学校からずっとこっちにいるけれど」
「八条学園初等部の一年から」
「ずっとああだし」
「無表情で無口で」
「所謂クールビューティー」
「そんな人よね」
男女ともこう言うのだった。
「お勉強もスポーツも問題なくて」
「特に悪いことしないし」
「意地悪じゃないけれど」
「無口でこれといって動かなくて」
「大人しいというよりもの静か」
「そんな人だよ」
こうした評価だった、そして。
人付き合いもあまりない、だがサークルには入っていて。
「スキー部はいつも出ていて」
「普通に部活やってるし」
「中学の頃からスキー部で」
「ちゃんとやってるし」
「問題なし」
「そっちの方も」
サークル活動は普通だった、だが寮で一緒に暮らしているデンマーク人で小学校の時から彼女を知っている一つ下のハンナ=ローザは彼女に聞かれるとこう言った。癖のある肩までの金髪と青い
目で細面のビルギットと同じ歳で背は一六〇位で胸が大きい。
「お話しないのよ」
「そうなの」
「お部屋の中で」
「一緒にいても」
「私が言ってあの娘が無言で頷くか首を振る」
そうしたというのだ。
「間柄で喋ってもぽつぽつで」
「ああ、いつも通り」
「そうした感じなのね」
「あの娘無口だし」
「それでなの」
「けれど普通に付き合っていて」
部屋の中でというのだ。
「一緒にお出かけして遊んだりね」
「してるの」
「無口で無表情だけれど一緒に遊んだりするのね」
「お付き合いはしてるのね」
「ええ、毎日ゲームもするしね」
部屋の中でというのだ。
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