第42話
[1/11]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
街を回っていると自宅らしき小さな家の前にいるサァラ・シャヒーナ姉妹を見つけたヴァン達は姉妹に近づいた。
〜サルバッド・伝統地区〜
「あら、皆さん。またお目にかかりましたね。」
「シャヒーナさん、サァラさんも!」
「ひょっとしてこちらが…………?」
姉妹の後ろにある家が気になったアニエスは姉妹に確認した。
「うん、狭いけどあたしたちの家!入ってお茶でも――――――って言いたいけどもうすぐ次の興行なんだよね〜。」
「忙しいようで何よりだ。…………午前みたいな困ったことは?」
「ええ、おかげ様で何も。いつも以上にお客様は多いですけどマナーを守って楽しんでもらってます。」
「お兄さんたちに助けてもらったのが噂になってるのかもしれないねー。はー、でもさすがに疲れたよ。帰りにハマムに寄っていきたいなー。」
「ふふっ、いいわね。だったらもうひと頑張りしないと。」
疲れた表情でふと呟いたシャヒーナの提案にサァラは微笑みながら頷いた。
「ま、似たような馬鹿が現れたら言えや。キッチリわからせてやるからよ。」
「ありがとうございます。――――――それでは失礼しますね。」
ヴァン達に声をかけたサァラと共にその場から去りかけたシャヒーナだったが立ち止まってヴァン達に振り向いてあることを伝えた。
「えへへ、お兄さんたちカッコイイけどお姉にコナかけても無駄だからね〜?あれでちゃんと彼氏がいるみたいだし。」
「ほう…………そうなのか?」
「んだよ、まあイイ女だし当然か。ショボイ野郎なら奪ってもいいがな。」
(ハア…………”略奪愛”は下手したら、刃傷沙汰になりかねないことをわかっていて言っているのかしら、この子は…………)
(まあ、仮にそうなってもアーロンの場合余裕で相手を返り討ちにするでしょうけどね。)
「お二人とも…………?」
「…………?」
サァラに恋人がいる事を知ったヴァンは若干興味ありげな様子を見せ、つまらなさそうな表情で呟いたアーロンの言葉を聞いて呆れた表情で頭を抱えているマルティーナにユエファは苦笑しながら指摘し、アニエスはジト目でヴァンとアーロンを見つめ、その様子をフェリは不思議そうな表情で首を傾げた。
「シャヒーナ?そろそろ行かないと…………」
「今行くーっ!それじゃあ、またね!」
「あ、そういえばサイン…………!」
「渡しそびれちゃいましたね。」
二人が去った後サインを渡すことを忘れたフェリは声を上げ、アニエスは苦笑を浮かべた。
「これから興行みたいだしな。まあ、また機会はあんだろ。」
その後街の徘徊を再開したヴァン達はカジノに入って休憩席にいるある人物達―――
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ