第42話
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として常日頃からお世話になっております。どうか、今後ともお見知りおきを――――」
ヴァンが離れると女性――――――リゼットは自己紹介をした。
その後市内に戻ってハマムに湯が出始めたことを確認したヴァン達は宿でリゼットを交えてリゼットやリゼットが所属している企業についての話を始めた。
〜伝統地区・宿酒場”三日月亭”〜
「”マルドゥック社”――――――最近、たまに伺う名前ですけれど。確か外国にある警備会社でしたね…………?」
「ええ、本社は”オレド自治州”になります。設立して日の浅い会社ではありますが、北カルバード州でも多くの方にご愛顧頂いておりまして。なお――――――ヴァン様には”戦術開発部門”の外部テスターとしてご契約いただいています。」
「俺のホロウ――――――”メア”のプログラムや『撃剣』なんかもその流れで提供されててな。ま、あくまで対等な契約だが。」
「他にも最近では、各国の治安維持組織や傭兵業の皆様とも懇意にさせて頂いています。クルガ戦士団との技術連携も一部ではありますが行っておりますね。」
「はい、それは聞いています。でも…………」
「…………噂には聞いていましたけど、民間軍事会社(PMC)がそんなことまで…………”総合警備部門”と”戦術開発部門”の二つを使い分けているということですか。」
「各国の軍や猟兵に技術的サービスを提供しつつ、一方でそのシェアなんかも奪っているわけだ。さぞかし景気も良さそうだなァ?」
ヴァンとリゼットの説明を聞いたフェリとアニエスは真剣な表情を浮かべ、アーロンは皮肉気な笑みを浮かべてリゼットにある指摘をした。
「…………さすがヴァン様の助手の方々。後進の育成も順調なようで何よりです。」
「後進じゃねぇ。あくまでバイトだ、バイト。――――それで、肝心の”目的”をまだ教えてもらってねぇみたいだが。アンタの責任感は知ってる――――――MK(マルドゥック)が俺をテスターとして買ってるのもな。ザイファのメンテも――――――日頃からリモートでやってくれてるのも感謝しかねぇ。だが、他にも業務を抱えたアンタがわざわざ”現地”まで来るのは流石にサービス良すぎだろ。いったいどんな”裏”があるんだ?」
アニエスとアーロンの推測に目を丸くしたリゼットは感心した様子でヴァンを見つめて指摘し、指摘されたヴァンは肩をすくめて訂正の指摘をした後リゼットが自分の元にサポートに来たことについて抱いた様々な疑問を指摘した。
「…………それは先ほどの、不可思議なシャード暴走やホロウの異常行動――――――更には奪われた”装置”についての説明と引き換えにということでよろしいでしょうか?」
「……………………」
「…………それは
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