ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
23.グランドクエスト
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、ギュッと抱きしめる。
「もう.......もうやめて......。いつものキリトくんに戻ってよ......。あたし.......あたし、キリトくんのこと.......」
リーファの言葉が最後まで言い終えていないのに胸がズッキンと痛む。
「リーファ.......ごめん......。あそこに行かないと、何も終わらないし、何も始まらないんだ。会わなきゃいけないんだ、もう一度.......」
キリトは世界樹の上を見上げ、
「もう一度........アスナに」
「.......いま.......いま、何て.......?」
「ああ.......アスナ、俺の捜してる人の名前だよ」
「でも......だって.....だって、その人は........」
リーファは、数歩下がり口元に両手をあて、少し俯いたあと、キリトをもう一度見る。
そして、両手で塞がれこもったような声でリーファが......
「........お兄ちゃん......なの.......?」
「え.........?」
「お兄ちゃん.......だと」
そのセリフを言う人物は一人しかいない。俺の後輩であり、親友の妹でもある少女。
「ーースグ.......直葉......?」
「........直葉.......?」
リーファと直葉は同一人物。今一度驚いた表情をし、またも俯く。
「.......酷いよ......。あんまりだよ、こんなの......」
「スグ.......!」
リーファ/直葉はキリトが手を伸ばすがその前にログアウトとし姿を消す。
手を伸ばしたまま固まるキリト。
「何してんだよ、キリト」
「え........?」
「早く、直葉のもとへ行ってやれよ。手遅れになる前に.......」
「でも.........俺......」
キリトは俯き、手を下ろす。
俺は重い体を槍を支えに立ち上がる。
「後先なんて考えるな。........今できることをやるのがお前だろ」
「........それもそうだな」
メニューウインドウを開き、ログアウトウインドウを開く。
「........キリト、絶対にリーファを連れて戻って来いよ」
「.......おう!」
そう言い残しキリトは姿を消す。
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