ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
23.グランドクエスト
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....そんなアイテム、見たことないよ」
キリトくんは、カードをクリックする.........しかに何も起きない。そのカードをユイちゃんが掴む。
「これ......これは、システム管理用のアクセス・コードです!!」
「........じゃあ、これがあればGM権限が行使できるのか?」
「いいえ.......ゲーム内からシステムにアクセスするには、対応するコンソールが必要です。わたしでもシステムメニューは呼び出せないんです........」
「........そっか.....」
キリトくんは落ち込んだ小さな声を出す。
「でも........そんなものが理由もなく落ちてくるわけがないよな。これは、多分.......」
「はい。ママがわたしたちに気づいて落としたんだと思います」
キリトくんは強く眼をつむり、数秒後口を開く。
「リーファ..........教えてくれ。世界樹の中に通じてるってゲートはどこにある......」
「え.........樹の根元にあるドームの中だけど........で、でも無理だよ。あそこはガーディアンに守られてて、今までどんな大軍隊でも突破できなかったんだよ!」
「それでも、行かなきゃ行けないんだ」
カードを胸ポケットにしまい込み、私の手をそっと握る。
「今まで本当にありがとう、リーファ。ここからは俺一人で行くよ」
「え........」
(言いたい.......でも、言葉が出ない........)
キリトくんはぎゅっと手を握りしめ距離をとり、深く一礼して、地上に向かい落下して行く。落ちて行くキリトくんをただ見てることしかできなかった。
「.........シュウくんも行くの?」
彼は黙って下を見た後、私の方を見て笑顔で言う。
「うん。.......俺はあいつの相棒だからさ」
シュウくんもキリトくんと同じように私の手をそっと握りしめる。
「リーファ。今までありがとうな」
握られた手をシュウくんが離す。それをもう一度掴もうとするが体が動かない。そして、キリトくんを追って黒衣の二つの武器を背負う少年も落下して行く。
結構段数がある階段。巨大な扉、その前に立つ二体の剣を持つ妖精の像。
.......そしてその数歩前に立つ黒の服に背丈ほどある大剣を背負うスプリガン.......キリト。
「待てよ、キリト!」
「.......シュウか」
キリトは歩みを止めようとせず、扉へと向かう。何も言わず俺はキリトの後ろを追うようについて行く。俺とキリトが扉の前に立つと二体の妖精の像が剣を扉の前で交差させる。
『未だ天の高みを知らぬ者よ。王の城へと到らんと欲するか』
妖精の像
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