第百六十二話
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第百六十二話 下着の上に
カーミラは夕食普通の人間から見て朝食にあたるそれを食べつつ使い魔達に微笑んで着物の下に着るものの話をした。
「いつも半ズボンの様な下着も穿くわね」
「そうされていますね」
「日本の着物を着られる時は」
「普通の下着を着けられ」
「そのうえで」
「そうしてね」
そのうえでというのだ。
「下着のラインが見えない様にするのよ」
「そうされていますね」
「ご主人様は常に」
「特に浴衣の時はね」
夏によく着るこの着物の時はというのだ。
「そうしているわね」
「左様ですね」
「ご主人様は着物もお好きで」
「浴衣もよく着られますが」
「そうされていますね」
「下着は見えないからこそいいのよ」
自身の下着への考えも話した。
「見えなくてもいいものを着けている」
「そう思うからこそよく」
「見えていては意味がない」
「左様ですね」
「そうよ、だからね」
それ故にというのだ。
「ラインもよ」
「見えない様にですね」
「半ズボンタイプも下着も着られますね」
「着物時は」
「そうしているのよ、ただね」
こうもだ、カーミラは言った。
「一つ問題があるわ」
「といいますと」
「どういった問題でしょうか」
「それは」
「夏だと人は熱いわ」
その下着を着けていると、というのだ。
「一枚多い分ね。私もね」
「人程でなくとも」
「そう感じられますか」
「どうしても」
「そう、そのことはね」
どうしてもというのだ。
「あるわ、けれどラインが見えない様にね」
「穿いていかれますね」
「これからも」
「そうされますね」
「是非ね」
こう言ってだった。
カーミラは数日後着物を着た、そしてその時もその下着を穿いてラインを見えない様にしたのだった。
第百六十二話 完
2024・4・28
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