暁 〜小説投稿サイト〜
とある星の力を使いし者
第172話
[7/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
い速度で飛んでいき、一瞬で空の彼方へと飛んでいった。
それをちゃんと確認してから、ユウナはその場から消えた。



雲川芹亜は貝積継敏が個人的に用意したホームシアターにいた。
彼女は学園都市統括理事会所属の一人、貝積継敏のブレインを務める天才少女。
先程、世界中に散らばっている『原石』を秘密裏に回収し、実験しようとした輩を粛清した所だ。
傍にいた貝積は事後処理の為にどこかへ立ち去っている。
永眠できそうなほどふかふかな革張りの椅子に座り、サイドテーブルにある飲み物を飲んでいる。

「仕事、終わった?」

それはいつの間にかそこに居た。
三〇〇インチを軽く超える、高密度ディスプレイの前に立っているのは一人の男。
芹亜と同じ高校の制服に身を包み、白髪の髪をした男を芹亜は知っている。
『麻生恭介』。
しかし、その身体は麻生恭介であっても精神(なかみ)は違う。
それを芹亜は一目して判断した。

「たった今な。
 その身体で出てくるのを見るのは久しいな。」

「ちょっと伝えないといけない事があったからね。」

ユウナはオッレルスに伝えた事と同じことを芹亜に伝える。
その話を聞いて、芹亜は顎に手を当てて考える。

「裏切り者か。
 ユウナが知っている二人以外、私も守護者は知らない。」

「だよね。
 まぁ、目的はこの事を伝えるだけだからね。
 一番その情報を知っている人に聞くしかないか。
 話は変わるけど、()の方はどう?」

「私のペースでやらせてもらっている。
 それでも、立場上止めれない悲劇が多くあって、不甲斐なさに苛立つのが多いがな。」

「くれぐれもこっちの顔と力は使わないでよ。」

「分かっている。
 それも制約だからな。
 使えるのなら、あの魔神のなりそこないに手を貸してもらっている。」

「オッレルスを部下にできたら色々と解決するよね。」

「部下という枠組みに入る男ではないと思うがな。」

それもそうね、と笑いながら同意する。
少しだけ雑談した後。

「さてと、そろそろ行くわね。」

「ああ、また逢えたらないいな。」

「できれば会うのは少ない方が良いわ。
 私は遠い過去の人間。
 本当はこの問題も貴方達で解決してほしいと思っている。
 でも、バルドがああなったのは私に原因があるし、何よりこの子が本調子じゃないから。」

「麻生はどうしている?」

「今は眠っているわ。
 オッレルスにボコボコにされたからね。
 それと、彼を狙うのなら積極的にした方が良いわよ。
 ライバル結構、いやかなり多いから。」

「なっ!?」

ユウナの言葉に顔を真っ赤にする。
否定の言葉を言おうとしたが、その前にユウナはどこかへ消え
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ