第172話
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い速度で飛んでいき、一瞬で空の彼方へと飛んでいった。
それをちゃんと確認してから、ユウナはその場から消えた。
雲川芹亜は貝積継敏が個人的に用意したホームシアターにいた。
彼女は学園都市統括理事会所属の一人、貝積継敏のブレインを務める天才少女。
先程、世界中に散らばっている『原石』を秘密裏に回収し、実験しようとした輩を粛清した所だ。
傍にいた貝積は事後処理の為にどこかへ立ち去っている。
永眠できそうなほどふかふかな革張りの椅子に座り、サイドテーブルにある飲み物を飲んでいる。
「仕事、終わった?」
それはいつの間にかそこに居た。
三〇〇インチを軽く超える、高密度ディスプレイの前に立っているのは一人の男。
芹亜と同じ高校の制服に身を包み、白髪の髪をした男を芹亜は知っている。
『麻生恭介』。
しかし、その身体は麻生恭介であっても精神は違う。
それを芹亜は一目して判断した。
「たった今な。
その身体で出てくるのを見るのは久しいな。」
「ちょっと伝えないといけない事があったからね。」
ユウナはオッレルスに伝えた事と同じことを芹亜に伝える。
その話を聞いて、芹亜は顎に手を当てて考える。
「裏切り者か。
ユウナが知っている二人以外、私も守護者は知らない。」
「だよね。
まぁ、目的はこの事を伝えるだけだからね。
一番その情報を知っている人に聞くしかないか。
話は変わるけど、表の方はどう?」
「私のペースでやらせてもらっている。
それでも、立場上止めれない悲劇が多くあって、不甲斐なさに苛立つのが多いがな。」
「くれぐれもこっちの顔と力は使わないでよ。」
「分かっている。
それも制約だからな。
使えるのなら、あの魔神のなりそこないに手を貸してもらっている。」
「オッレルスを部下にできたら色々と解決するよね。」
「部下という枠組みに入る男ではないと思うがな。」
それもそうね、と笑いながら同意する。
少しだけ雑談した後。
「さてと、そろそろ行くわね。」
「ああ、また逢えたらないいな。」
「できれば会うのは少ない方が良いわ。
私は遠い過去の人間。
本当はこの問題も貴方達で解決してほしいと思っている。
でも、バルドがああなったのは私に原因があるし、何よりこの子が本調子じゃないから。」
「麻生はどうしている?」
「今は眠っているわ。
オッレルスにボコボコにされたからね。
それと、彼を狙うのなら積極的にした方が良いわよ。
ライバル結構、いやかなり多いから。」
「なっ!?」
ユウナの言葉に顔を真っ赤にする。
否定の言葉を言おうとしたが、その前にユウナはどこかへ消え
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