第二十三話 当たった不安その五
[8]前話 [2]次話
「ギルさんお酒がです」
「過ぎているか?」
「はい」
こう言うのだった。
「どうにも」
「では控えるか」
「程々です」
「酒はな」
「過ぎますと」
「身体に悪いな」
ギルは自分から言った。
「そうだな」
「ですから」
「わかっている、今日は飲むが」
ギルもエンターの言葉を受け入れて言った。
「しかしだ」
「それでもですね」
「明日から数日はな」
「飲まれないですね」
「そうする」
こう言うのだった。
「数日はな」
「やはり健康第一ですね」
「全くだ、しかし不思議とだ」
ギルは赤ワインを飲みつつこうしたことを考える顔で言った。
「俺も近頃人の話を聞く様になった」
「私達と会って時はもっと聞かなかったわ」
エスケイプはまさにと応えた。
「本当にね」
「そうだったのだな」
「ええ、ただ会った頃から少しね」
「お言葉ですが」
ダマラスがすき焼きの葱を食べつつ語った。
「ギル様は以前よりです」
「人の話を聞く様になったのね」
「復活されてからお聞き訳がです」
「よくなっているのね」
「それで今はかなり」
まさにというのだ。
「人のお話をよくです」
「聞く様になっているのね」
「そうなられています」
「人の話を聞かねばだ」
ギル自身も言った、今は肉ではなく豆腐に椎茸それに春菊といったものを碗に入れてそれで食べている。
「よいものを得られない、間違っていてもだ」
「わからないわね」
「だから聞かねばな」
エスケイプに話した。
「俺も」
「そういうことね」
「以前はこうした時お肉ばかり食べていましたね」
インサーンはギルのこのことも話した。
「ですが今は」
「こうしてだ」
「お野菜も召し上がられていますね」
「食うと美味い、しかも栄養もあるしな」
「栄養はバランスよく摂取する」
「そうするものだからだ」
だからだというのだ。
「俺もだ」
「今はですね」
「鍋にあるものは何でもバランスよくだ」
「召し上がられていますね」
「そうしている」
「そうそう、食べるならバランスよくですよ」
クレオンは石狩鍋を食べつつ応えた。
「ギルさんもそうなられてです」
「よかったな」
「はい、あれですね」
石狩鍋の具の鱈を食べつつ言った。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ