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星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその七十二

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「やはりです」
「専念すべきだ」
「ですから」
「サハラともだな」
「あの国が統一され」
 そうしてというのだ。
「交渉相手が決まったなら」
「即座にだな」
「マウリアに仲介を頼んででもです」
「あの国と和解し」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「友好条約を結び」
「これからは手を握っていく」
「そうすべきです、もうです」
 これからはというのだ。
「我々は連合と対し」
「連合以上の発展を遂げるべきだ」
「そうですので」
 だからだというのだ。
「サハラとの対立も解消し」
「内政と暗黒宙域の踏破に専念すべきだ」
「そうです、暗黒宙域の先には」
 数十万光年の暗黒の海を乗り越えてというのだ、モンサルヴァートは今脳裏に大海原を描きながら話した。
「無数の星系が存在しています」
「遥か先だがな」
「そこは連合も他の知的生命体も存在せず」
「多くの居住可能な場所と資源を備えている星が存在している」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「必ずです」
「踏破しなくてはな」
「そうだからこそです」
「サハラとも対立からだ」
「有効であるべきです、手を握り合う方がです」
「剣を向け合うより負担は少ない」
「それも遥かに」
 国際政治を人間関係に置き換えて話した。
「剣を向け合うと剣を持つ負担があり」
「気もそちらに向かう」
「お互いを見据えて対峙します」
「これは辛い」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「友好であるべきです」
「連合以外の国とは」
「敵はどうしても存在するにしても」
 それも国際政治だ、敵が全く存在しない国家というのも人類の歴史上少ないものの一つであると言えるだろう。
「しかしそれは少ないに限ります」
「真理だな」
「左様ですね」
「それもまたな」
「ですから」
 モンサルヴァートはさらに話した。
「私も今言っているのです」
「サハラともだな」
「はい」  
 まさにというのだ。
「対立はせず」
「そしてだな」
「我々は開拓と開拓を進め」
「新天地にも進出してな」
「発展すべきです」
「連合以上にな」
「言うならば大航海時代です」
 モンサルヴァートはこの歴史も話に出した。
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