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星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその七十一

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「マウリア、そしてサハラとはです」
「友好関係を築くべきだな」
「幸いマウリアとはです」
 ジャバルのいるこの国とはというのだ。
「今の時点で」
「友好関係だ」
「はい、それをより深めるべきですが」
「既にそうした関係ならな」
「やはり有り難いです」
「軍人としてもな」
「軍人こそが最も平和を望む」
 モンサルヴァートはここでこの言葉を出した。
「そう言われますが」
「エウロパでもそれは同じだな」
「はい、平和であれば」
 それならというのだ。
「我々は命を失うこともありません」
「戦争によっては」
「上司や同期、部下を失わず」
「家族を悲しませることもな」
「ありません、死してヴァルハラに行けても」 
 そうしてそこでラグナロクのその日まで心おきなく武芸を磨き酒や馳走に囲まれてそのうえで暮らせ3てもというのだ。
「残された者達がいます」
「そのことを思うとな」
「自分が死ぬことは当然としても」
 軍人としてこのことは受け入れていてもというのだ。
「どうしてもです」
「辛いな」
「はい、ですから」
「軍人こそがだ」
「平和を求めます」
「戦争を最も求めるのは誰か」
 ここでマールボロはこうも言った。
「宗教家だ」
「十字軍の頃よりですね」
「そう言われているが」
「実際にそうですね」
「カルト教団はそうだ、大抵の宗教は平和を求めるが」
 人の心の平穏を唱えてだ。
「しかしな」
「カルト教団になりますと」
「自分達以外の存在を認めず」
「戦争を主張しますね」
「しきりにな、そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「自分達は安全な場所にいる」
「それが常ですね」
「そうした者達こそ戦争を求めるが」
「身体を張る軍人は」
「違います、軍人はです」
「平和を求めてな」
「他国と友好的なら」
 その関係ならというのだ。
「望みます」
「そうだな、だからマウリアとの関係はな」
「今の状況は喜ばしいです」
「非常にな、そしてだな」
「サハラともです」
「これからはな」
「友好関係である」
「その様にだな」
「していきたいとです」
 その様にというのだ。
「私は思います」
「それは軍務省としてもだな」
「多くの者が思っています、何しろ我々の敵は連合です」
「あの巨大な敵だからな」
「連合と対するのなら」
 それならというのだ。
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