暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第210話:蛇に縛られた心
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どうする? 暢気に俺らと戦ってる暇あるのか? まぁ、なくても俺らはお前らを逃がしはしねえがなッ!」

 大剣を構え直し、颯人に斬りかかろうとするオーガ。颯人はそれを紙一重で回避すると、オーガが大剣を振り下ろすのに合わせてウィザーソードガンの銃口を自身の背後……即ち半壊した変電設備に向け引き金を引いた。

 銃弾が命中すると同時に大剣が変電設備を切り裂いた。するとその瞬間、大剣が触れた所から激しい電流がオーガの体に流れて彼を内側から焼いた。

「ぐぉぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「ばーか。自分で自分の首を絞める事になってたら世話ねえな?」

 そう言いながら颯人は左手の指輪をインフィニティーに取り換えスタイルチェンジを行った。

〈イィィンフィニティ! プリーズ! ヒースイフードー! ボーザバビュードゴーーン!!〉
「くっ!」

 輝く銀色の鎧を颯人が身に着けている間に、オーガは電流から抜け出し痺れる体を動かして斬りかかった。だがインフィニティースタイルの鎧はその程度の攻撃ビクともしない。逆にオーガの大剣は弾き返され、大きく隙を晒した彼の腹を颯人が蹴り飛ばした。

「来い、ドラゴンッ!」

 そのまま颯人はアックスカリバーを召喚すると、もう一度左手をハンドオーサーの前に翳して超高速移動でオーガや周囲のメイジ達を叩きのめし始めた。

〈インフィニティ―!〉

 目にも留まらぬ速度で動き回る颯人を捉える事は難しく、オーガもメイジもその速度に翻弄され次々と倒れていった。

「うぐぉぁっ!?」

 すれ違いざまに切り裂かれ、その瞬間見えた颯人に向けて反撃を繰り出すも大剣は虚空を切り裂くのみで手応えは感じられない。
 その間に颯人は待ちに待った瞬間の訪れを確認し、指を一つ鳴らして見せた。

「良いタイミングだぜ、お2人さん」
「何ッ!?」

 実は颯人の行動は全て自身に相手の意識を集中させる為のパフォーマンスであった。彼は派手に動く事で周囲のメイジやオーガの視線を集め、同時にそれまで危機に晒されていた2人の少女が万全の体勢を整えられる状況を作り出していたのだ。

「調ッ!」
「うんッ!」

 見ると切歌が調をおんぶし、更には2人のギアが合体してチェーンソーの翼にブースターを付けた回転鋸が発射体制を整えていた。合体し二つの刃を重ねる事で、イガリマとシュルシャガナというザババの刃は何倍にも強くなる。その代わりこういった攻撃をする為にはどうしても準備が必要となる為、颯人はその時間を稼ぐ意味でもインフィニティースタイルとなって周囲を翻弄したのだ。

 オーガが2人の姿を見てマズいと思った時には既に遅く、発射された切断兵器は真っ直ぐオーガへと向け飛んでいく。危険を察したオーガはライドスクレイパーを取り出し上
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