人を好きになる条件は……
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
よ……」
との返答で今宵のディナーは決定した。
納得しての別れ……
彼女の幸せを望んでの別れ……
頭の中ではそれを理解しているのに、やっぱり彼女は可愛すぎる!
今後の事を期待して浮ついてしまう。
彼女の事情を知らないライデン……
あまり良い感情を彼女に対して持ち合わせていない。
なので、今日が初対面でもこんな質問をしてしまう……
「何で貴女はジージョさんを選ばなかったんですか!?」
着席し注文も終わり先に到着した飲み物が来るまでの間、近況報告をしていたのだがライデンがトンデモない質問をブチ込んできた。
「ジージョさんは良い人です! 幼い頃に大変な目に遭いながらも、心根を崩す事無く小さいながらも実家の伯爵家を盛り上げるべく尽力しております! 貴女の選んだ彼氏に負けてるとは思えません!」
う、嬉しい言葉ではあるのだが、今ここで言うモノでも無いだろう……
「知ってるわ……ジージョの事は私も知っているわよ」
「じゃぁ何故!?」
如何やらライデンは俺と二人きりでの飲み会(と言う名のダラダラした時間の過ごし方)を期待してたらしく、突然の美女参加に不満がある様子。
「先程貴方が言った幼き頃のトラウマにも負ける事無く、救って頂いた恩人であるグランバニア家……特に陛下と殿下に忠誠心を捧げて、ご実家共々発展に寄与できるように日夜力の限りを尽くしている事は、昨今この王都に来た貴方よりも知っているわよ」
そこまで言うと、手にした“フィンタ・グレープ”を一口飲む。……何だか色っぽい?
「貴方は……私の未来の夫について何を知っているのかしら? 私の知らない裏の顔があって、そちらでは悪行の限りを尽くしてる……って事で宜しいかしら? そんな男であるのなら、結婚なんてトンデモ無いですわね……あちらさんのご両親にも挨拶を済ませてしまっているけど、今からでも婚約は破棄にすべきですわ! 如何思いますか……え〜っと、ジージョのご友人さん?」
「も、申し訳ございませんでした……今のは完全に私の思慮に欠けた発言でございました。私は貴女の彼氏について全くの知識は持ち合わせておりません。にも関わらず、一方的な見識だけで貴女と、貴女の彼氏の事を侮辱しておりました。誠に申し訳ございません!」
ライデンは自身の発言があまりにも身勝手だった事に気づき、慌てて頭を下げてリューナさんに謝罪する。
「頭を上げて下さい。貴方がそれ程ジージョの事を慕っているって証拠ですから(笑)」
そう優しく頭を上げさせて、目線を合わせて笑顔を浴びせるリューナ。
この笑顔光線を浴びせられてリューナに敵意を持ち続ける事が出来る男
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ