言葉を知らぬはモノ知らず?
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や工具等に、私の会社の開発品が使用されている事でお義父さまが「何とか融通を利かせてもらえないかな?」と小声で提案してきました。
気持ちは解ります……解りますけども、そんな事は出来るワケも無く……気まずく謝って理解を得ます。
でも、それを見たお義母さまに叱られてましたわ。
お父さんが居れば、そんな事関係なく融通をしてくれるのでしょう……
その場合は私がグランバニア王家の者である事を告げなければならないし、お義母さまは兎も角お義父さまには告げてはならないと思い、後日夫に告げようと思います。夫には解ってもらえるでしょうけど、お義父さまも良い人に変わりないから、少しだけ罪悪感がありますわ。
見れないのは仕方ない……そう割り切って我慢してもらうしか無いのですが、物書きを目指すお義父さまの力量を測りたくて、現状の外観から中が如何なっているのかを想像(妄想?)してもらい、それを書いて(もしくは口答で)説明してもらおうと提案しました。
するとお義母さまから失笑。
お義父さまも苦虫を大量に磨り潰して口の中に詰め込まれた様な表情に……
私が不思議がっていると、渋々ご自身の鞄からノート(ほぼ新品)を取り出し、四苦八苦しながら何かを書き出し始めた。
そして出来上がったモノ……多分内容は現状のスタジアム内観の予想だと思われるのですが、それが何故だか箇条書き。
別に建築途中の建物を表現してくれと言ってるだけなので、文学的にする必要も無いし、読んだ者を感動させる必要も無いのだけど、選りに選って箇条書きって……
私の勝手な予想だけど、この人(お義父さま)って言葉を知らないんだと思います。
頭の中で物語を紡いでいく事は出来ても、それを具現化する為の言葉を知らなすぎて他者には理解出来ない物語しか書けないのではないでしょうか?
例えば……『メラ』と言う言葉を知らないが為に、それの基本理論も効果も知っていて、しかもちゃんと魔法を作り出すのに十分な魔法力を有していながら、大切な言葉を知らない……いや言えないから唱える事が出来ない。つまり魔法を使用出来ないのと同じ状態になっているのではないでしょうか?
私のルーラと同じ現象……
私の場合は言葉は知ってた……
使用するに値する魔力も備わっていた……ギリギリでしたけどね!
でも理論を知らなかったから、あんな不味い物を飲まされて無理矢理知識とそれを受け入れる環境を体内(精神内?)に作り出す必要があったんだと思います。
私は思わず言っ
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