暁 〜小説投稿サイト〜
八条学園騒動記
第七百五十九話 連合市民の認識その八

[8]前話 [2]次話
「もうね」
「事実とですね」
「認めるわ」
「それはエウロパも同じで」
「お互い物凄く憎み合っているから」
「しかも両国共政治としてです」
 それでというのだ。
「互いに敵として国家を統合しているので」
「連合もエウロパも」
「人は共通の敵が存在すれば団結します」
 セーラは人間のその本質の一つを指摘した、人間という生きものの心理について考えそうして語るのだった。
「特に連合はです」
「普通にまとまりない国だしね」
「各国の権限が強く多くの民族、人種、宗教が存在していますね」
「そんな国だとね」
「まとまりに欠けることは事実で」
 国家としてというのだ。
「その為です」
「国家としてまとまる為に」
「共通の敵が必要ですので」
「エウロパを敵視する政策を行っているのね」
「左様です、そして」
 それはとだ、セーラは言葉を続けた。
「エウロパは連合程ではないですが」
「色々あるのか」
「あちらも」
「人種はほぼ白人ですが」
 アジア系とされるハンガリーやフィンランドもだ、混血が進み遺伝子も殆ど白人種即ちコーカロイドとなっているのだ。
「民族も宗教もです」
「色々か」
「そうなのね」
「実は」
 テンボとジャッキーに話した。
「ですから」
「俺達連合を敵にしてか」
「まとまっているのね」
「そうなのです、ですから」
 そうであるからだというのだ。
「連合とエウロパの対立はです」
「終わらないか」
「そうなのね」
「まず数百年は」
「無理か」
「連合とエウロパの和解は」
「私はそう思っています」
 二人に落ち着いた声で話した。
「和解して欲しいと思っていても」
「無理か」
「まあ誰もそうしたくないわね」
 二人は連合の者として言った。
「あんな連中と握手なんてね」
「誰がしないんだ」
「そうよね」
「あいつ等とはな」
「エウロパが好きな連合の人はいないわね」
 エイミーもまさにと言い切った。
「いたらまずエウロパとの関係疑うわ」
「そうなりますね」
「お金もらってたりして」
 そうであってというのだ。
「つながってるんじゃないかってね」
「工作員ですね」
「実際にいるから」
 エウロパと結び付いている工作員はというのだ。
「運動家とか海賊とかね」
「テロリストですね」
「政治家や官僚やマスコミでもね」 
 そうした仕事にある者達でもというのだ。
「極端な人でね」
「結託していますね」
「ごく稀だけれどいて」
 連合の中にというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ