第百三十四話 終わりに近付いてその四
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「吸血鬼だってね」
「お墓から出て来るしね」
「ドラキュラ伯爵も普段は棺桶の中だし」
「全部土葬だから」
「そうだしね」
その為にというのだ。
「あっちはね」
「土葬ね」
「それでアンドレさんもね」
「土葬だったから」
「あまりにも大きかったから」
それ故にというのだ。
「困ったのよ」
「そんなことがあったのね」
「流石に極端な例よね」
かな恵はアンドレ=ザ=ジャアントのことをこう言った。
「流石に」
「あの人はまた別格に大きかったから」
「プロレスラーの人達の中でも」
「馬場さんより大きかったからね」
「あの人も相当だったのに」
「そう考えたらね」
一華はあらためて言った。
「やっぱりね」
「アンドレさんは極端ね」
「そうよね、そういえばね」
一華はふと思い出した様にかな恵に話した。
「アンドレさんっていうとベルサイユの薔薇にも出てたわね」
「ああ、オスカルさんの副官の」
「想い人でもあるね」
「あの人ね」
「あの人というかオスカルさんって一七八位らしいわ」
「女の人としてはかなり長身ね」
「だからね」
それだけの高身長だったからだというのだ。
「近衛隊にもね」
「入られたのね」
「軍人さんは体格が求められて」
「オスカルさんは長身で」
「近衛隊って見栄えも重視されたみたいだし」
「それでなのね」
「王妃様の護衛にもなったのよ」
その王妃こそがマリー=アントワネットである、彼女が赤薔薇でありオスカルが白薔薇であったのだ。
「背も高かったから」
「一七八あったから」
「いや、私より二十三センチ高くて」
一華はかな恵に自分の身長の話もした。
「当時のフランス人の平均よりね」
「高かったのね」
「男の人で一六〇位だったみたいよ」
「あれっ、幕末の日本人が一五五よね」
「あまり変わらないわね」
「思ったより低いわね」
「オーストリア人だけれどモーツァルトさん一五八だったらしいわ」
音楽の天才と呼ばれる彼はというのだ。
「私とあまり変わらないわね」
「小柄ね」
かな恵はモーツァルトの身長についてこう言った。
「今だとかなりね」
「男の人だとね」
「そうよね」
「伊藤博文さんが一五五で」
あらためてこの人物のことを話した。
「モーツァルトさんはそれ位よ」
「その中でオスカルさん一七八ね」
「男の人でもね」
「かなり高かったわね」
「平均一六〇だから」
それ故にというのだ。
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