第二十二話 焼肉を食べてその十三
[8]前話 [2]次話
「偉そうにしないです」
「そうなんだね」
「はい、飾らないで」
そうしてというのだ。
「明るく楽しくです」
「やっていってるんだ」
「私達は」
「我々なんてあれですよ」
アッカはビールを飲んで話した。
「最初は街のチンピラとかでした」
「王様どころか」
「そうでしたから」
だからだというのだ。
「本当に」
「偉いと思っていなくて」
「ありのままです」
飾らずというのだ。
「王様でも側近でも」
「そういうことだね」
「それで」
ハチノスを食べてまた言った。
「楽しくです」
「食べてるんだ」
「はい」
そうだというのだ。
「それで飲んでいます」
「そうなんだね」
「偉そうにして何になるのか」
ゲロウジームも言ってきた。
「別に」
「ないね」
「はい、私なぞです」
それこそというのだ。
「もうここにいられるなら」
「それならなんだ」
「いいですから」
「そうなんだね」
「皆さんがおられて」
そうしてというのだ。
「ジェラミー様がお幸せなら」
「そう考えているんだ」
「左様です」
「謙虚っていうのかな、しかし」
伊賀崎父はそんなゲロウジームに話した。
「君も幸せになっていいんだよ」
「私もですか」
「他の人達の幸せを願って」
「私は幸せです」
「皆が幸せなら」
「それで」
「けれどそう感じて幸せになるだけじゃなくて」
それに限らずというのだ。
「君自身楽しい思いをしたりしてね」
「幸せになってですか」
「いいんだよ」
そうだというのだ。
「そうなってもね」
「そうですか」
「うん、だからね」
それでというのだ。
「君も楽しもう」
「今を」
「飲んで食べてね」
「その通りだ」
主のブランエリも言ってきた。
「俺もお前が楽しむならだ」
「嬉しいですか」
「そうだ、だからだ」
笑顔で言うのだった。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ