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星々の世界に生まれて〜銀河英雄伝説異伝〜
激闘編
第九十二話 再侵攻
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おかしなな話ではない。それに、私もビュコック長官も、それに君だって最高幕僚会議の一員なのだ。そもそも少将以上の将官は皆そうだ」
…え?そうだったの?俺も入ってるの?
「…失念しておりました、申し訳ありません」
「まあ、開催される事など滅多にないし、失念していても問題はないのだがね…最高幕僚会議が議長に何か直接提案したとしても、軍事に関する責任者は国防委員長だし、実行するのは軍だ。だから責任者たる国防委員長と実行者の代表である統合作戦本部長が反対すれば、大抵の場合は議長も提案を飲む事はない」
「では今回もこの出兵案は却下されると?」
「分からない。サンフォード議長がどう判断するか、だ。議長が政権の支持率低下を一時的な物として捉えるか、深刻な物として捉えるか…それに」
「それに?」
「自分の政敵を失墜させるのにいい機会でもある…そうではありませんか、トリューニヒト国防委員長」
「そうだろうね、本部長」
本部長の言葉に苦笑いしたトリューニヒトは肩を竦めて笑った。本部長の言う通りだった。現政権…サンフォード政権が高い支持率を維持していたのはアムリッツァ確保による国内の好景気が背景にある。しかしそれはサンフォード議長の手腕によるものではなく、国防委員長トリューニヒトの手腕によるものだという事は誰の目からも明らかだった。サンフォードはそれが面白くない。議長主導で行った出兵案が成功すれば、反対したトリューニヒトの面目は丸潰れだ。支持率アップと政敵の追い落とし…サンフォードはこの案に乗る可能性は高い。でも…。
 
 「ウィンチェスター副司令長官、どうかな」
「私は反対です。支持率と政敵の追い落としの為に行われる出兵など論外です。ビュコック司令長官はどうですか」
「儂も反対じゃな。軍は政治家の玩具ではない。本部長はどうですかな」
「無論、反対です」
「三人とも反対か。まあそうだろう。ところで本部長、新しい宇宙艦隊の陣容はどうなっているかな」

第一艦隊:ヤン中将 一万五千隻
第二艦隊:ムーア中将 一万五千隻(編成中)
第三艦隊:アル・サレム中将 一万五千隻(編成中)
第四艦隊:ルグランジュ中将 一万五千隻(編成中)
第五艦隊:ビュコック大将 一万五千隻
第六艦隊:ホーランド中将 一万五千隻、アムリッツァ
第七艦隊:マリネスク中将 一万五千隻、アムリッツァ
第八艦隊:アップルトン中将 一万五千隻、アムリッツァ
第九艦隊:ウィンチェスター大将 一万五千隻
第十艦隊:チュン中将 一万五千隻(編成中)
第十一艦隊:ピアーズ中将 一万五千隻、アムリッツァ
第十二艦隊:ボロディン中将 一万五千隻、アムリッツァ
第十三艦隊:アッテンボロー少将 七千五百隻、アムリッツァ

「この様になっています。新しい艦隊司令官のうち二人は委員
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