第七十二話 四つ目の神その十
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「やっぱりな」
「法でやな」
「対するんや、証拠を掴んで」
暴力を振るったそれをだ。
「法に訴えるとな」
「暴力は否定出来るな」
「そやからな」
だからだというのだ。
「茶目っ気には茶目っ気で」
「暴力には法やな」
「それで対するんや」
こうした話をしてだった。
そのうえで一行は先に進み神霊達の階に来た、すると上下二列に四つの目がある古代メソポタミアの戦う姿をした神霊が言ってきた。
「よくぞ来た、我がマルドゥークだ」
「風の神様ですね」
「そうだ」
中里にその通りだと答えた。
「知っているな」
「はい、僕等も」
「そうだな、ではだ」
「これからですね」
「そなた達に試練を与える」
こう言うのだった。
「戦を通じてな」
「そしてそれを乗り越えることですね」
「そうするのだ、手加減はしない」
一切、そうした言葉だった。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「我等を乗り越えるのだ、いいな」
「わかりました」
中里が応えた、そうしてだった。
一行は戦に入った、メソポタミアの主神格の神々と戦っていき勝っていきマルドゥークともであった。
戦った、その時に。
マルドゥークが繰り出す風、竜巻や台風等を受けてだ。中里は言った。
「とんでもない力やな」
「風を馬鹿にしたらあかん、スカートもめくるんや」
シェリルはこう中里に言った。
「恐ろしい力や」
「スカートもかいな」
「誰かて一度はあるやろ」
シェリルは中里にさらに言った。
「風でスカートがめくれてな」
「下着が見えるんやな」
「そうしたことがあるやろ」
「いや、僕等はないからな」
中里はシェリルに真顔で答えた。
「男は」
「いつもズボンやからやな」
「そや、ただな」
ここで中里はマルドゥークを見て言った。
「マルドゥーク神はスカートやな」
「古代の服だ」
そのマルドゥークが言ってきた。
「ならばズボンもな」
「あらへんですね」
「ズボンはだ」
この服はというと。
「馬に乗る様になってだ」
「出来ましたね」
「馬に乗ると股の部分が分かれていないとな」
さもないと、というのだ。
「乗りにくいからな」
「それでズボンが出来ましたね」
「我等の頃はまだな」
「馬に乗ってへんかったので」
「それでだ」
そうであったからだというのだ。
「ズボンはなくてだ」
「スカートですね」
「そうだ、だが今はそうした服だが」
それでもというのだ。
「ズボンも持っている」
「そうですか」
「ギルガメスに至ってはタキシードが好きだ」
この神はというのだ。
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