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星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその六十一

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「よくな」
「では例え失脚しても」
「そこからだ」
「復活しますか」
「フェニックスの様にな」
 不死鳥の様にというのだ。
「そうなる、ただこの場合のフェニックスはな」
「死んで蘇るのではないですね」
 このフェニックスは古代エジプトのものである、一度死ぬその躯から新しいフェニックスが生まれそうして生きるのだ。
「決して死なない」
「そうした意味でのだ」
「フェニックスですね」
「あの副主席殿はそうだ」
「不屈の人物であり」
「何度失脚してもだ」
 例えそうなってもというのだ。
「再びだ」
「立ち上がる」
「そうなる、だからな」
「あの御仁が言う革命もですね」
「成し遂げられる」
「アウトカースト層の社会進出とですね」
「社会的地位の確立はな」
 ジャバルが目指すそれはというのだ。
「必ずな」
「果たされますね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「あの国でアウトカースト層はこれからはな」
「マウリアの上流階級になりますね」
「被差別階級からな」
 一転してというのだ。
「そうなる、一千億いるが」
「その彼等がですね」
「そうなる」
「左様ですか」
「貴族の様にはならないがマウリアの指導的地位にだ」
 それにというのだ。
「なる、特にその上の層はな」
「アウトカースト層にも階級がありましたね」
「一口にそう括られているが」
 アウトカースト層、不可触民とだ。
「しかしだ」
「そこにも階級がありましたね」
「カースト制は複雑だからな」
 これは職業分化と社会秩序の形成という意味もある、単純に階級社会を形成しているだけのものではないのだ。
「バラモン、クシャトリア、ヴァイシャ、シュードラでもだ」
「その四つの階層でもですね」
 これがカーストを形成する層だ。
「僧侶、軍人、商人、平民とです」
「一口に言われるが」
「そのカーストもですね」
「様々にだ」
「分化されていますね」
「そしてアウトカーストもな」
 その彼等もというのだ。
「その実はだ」
「細分化されていますね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「かなり多くにな、そしてだ」
「そうしてですね」
「アウトカースト層の上流はな」
「ジャバル副主席もそこにいますね」
「そうだ、そしてな」
「副主席の政策により」
「これからはな」
 ジャバルの目指す革命が果たされてだ。
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