第八十二話 三人でのひのきしんその一
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第八十二話 三人でのひのきしん
大学瀬長池先輩に新一君を入れて三人で回廊ひのきしんをさせてもらいましょうと提案したらです。
先輩は不安そうに私に言われました。
「私はいいけれど」
「新一君ですか」
「彼は大丈夫なの？」
「私がいますから」
強く答えました。
「安心して下さい」
「そうなの」
「先輩に変なこと言わせないですから」
「変なことね」
「はい、何があっても」
このことを約束しました。
「言わせないです」
「彼私のこと嫌いだから」
「ですから嫌いでなくする為にです」
だからだと答えました。
「是非です」
「そうなのね」
「彼はずっと見ていますから」
そして何か言えば注意するつもりです。
「安心していて下さい」
「そうなのね」
「絶対にです」
私は確信を以て言いました。
「先輩のひのきしんの時のお姿を見たら」
「彼も考えを変えるっていうのね」
「間違いないです」
それこそです。
「先輩本当にいさんでおられるので」
「そうなればいいけれど」
先輩はどうも不安そうでした。
「彼を見ているとね」
「先輩が本当にお嫌いで、ですか」
「私に会ったら物凄い目で睨んできて」
「悪いことしか言わないですね」
「あちこちにあることないこと言い回ってるのよね」
「先輩の所属の大教会の人にもらしいですね」
「私言われたことあるのよ」
俯いて言われました。
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