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夢幻水滸伝
第三百五十五話 三人と五洲その十二

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「おらっち達はな」
「したらあきませんね」
「キリスト教徒でもな」
「他の宗教は認めて」
「そして侵略はな」
「するもんやないですね」
「世界を救うのが目的であってや」
「侵略は目的やないです」
「それがおらっち達やからな」
 星の者だからだというのだ。
「それでや」
「戦をしても」
「一般市民は巻き込まん、しかしな」
「しかし?」
「十字軍とかはな」
 あらためてそうした戦の話をするのだった。
「酷いなんてもんやないな」
「その行いがですね」
「中東の十字軍も酷かったけどな」
「アルビジョワ十字軍も東方十字軍もですね」
「今の価値観から見るとな」
 どうしてもというのだ。
「かなりな」
「酷いですね」
「まあモンゴル軍は宗教関係なくな」
 彼等の話もした。
「もっと凄かったかもな」
「ナツァグドルジさんのお国ですね」
「何でも今のモンゴル人は素朴で優しいらしくて」
「あの人もそうですね」
「そやけどな」
「おンゴル帝国はちゃいましたね」
「少しでも逆らうとな」
 その時はというと。
「容赦なくな」
「皆殺しでしたね」
「チンギス=ハーンさんからでな」
 モンゴル帝国初代ハーンである、その名を知らぬ者はこの世界においても一人もいないと言って過言ではない。
「ティムールさんもな」
「同じでしたね」
「ほんまな」
 それこそというのだ。
「一旦、ちょっとでも逆らうとな7」
「その敵は、ですね」
「皆殺しや」
「十字軍より恐ろしかったですね」
「強かったしな」 
 このこともあってというのだ。
「ほんまな」
「モンゴル軍は十字軍以上ですね」
「殺し方を楽しむ様なことはせんかったが」 
 十字軍の残虐さをこう言った。
「しかしな」
「それでもですね」
「敵には容赦せんのは事実でな」 
 そうであってというのだ。
「皆殺しがや」
「普通でしたね」
「そやった、それでおらっち達はな」
「一般市民は攻撃せえへんですね」
「そや」 
 まさにというのだ。
「戦の後はおらっち達の下にいてもらうし」
「尚更ですね」
「手出しはせん、出来れば安全な場所に避難してもらって」
 戦禍が及ばない場所にというのだ。
「そうしてな」
「そこで、ですね」
「観戦でもしてもらったらな」
 そうしてもらえばというのだ。
「ええわ」
「そうよね、戦を見るにはね」
 安全な場所からとだ、デリーロもガーランドの言葉に対して確かな顔で頷いてから彼に対して言った。
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