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夢幻水滸伝
第三百五十五話 三人と五洲その十一

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「どうしてもそうなることも有り得るわ」
「そうなのよね」
 デリーロもその可能性を否定しなかった。
「街を攻めてもね」
「城塞都市やからな、アメリカも」
「他の殆どの国と同じでね」
「そやから街を攻めるとな」
「城壁の中に街があってね」
「城壁を壊さんとな」
「攻め落とせへんわ」
「そやからね」 
 だからだというのだ。
「その時によ」
「城壁の傍に一般市民がおったらな」
「ほぼ確実にその辺りにお家がある人は避難してるけどね」
「どうしても可能性はあるわ」
「空爆すると特にね」
「爆撃する方が間違えたり」 
 軍事施設を爆撃する筈が民間施設や民間人の居住区にそれを行ってしまうのだ、そうしたことはこの世界でもあることなのだ。
「あと風に流れる」
「爆弾がな」
「そうしたことがあるから」
 だからだというのだ。
「一般市民を巻き込むことは」
「有り得るわ」
「その時はね」
「戦が終わったら全力で治療、復活させてな」
「お家や施設も修築よ」
「そうせんとな」
「あかんね」
 こうガーランドに言った。
「ほんまね」
「その通りや」 
 ガーランドもまさにと答えた。
「そうしたことが起こったらな」
「戦も何かとあるからね」
「その時はな」
「全力であたることね」
「回復や修築にな」
「そうよね、ただ確信犯で狙うことはね」
「一般市民をな」
 それこそという口調でだ、ガーランドは答えた。
「絶対にやったらあかん」
「ほんまね」
「そしてな」
 ガーランドは言葉を続けた。
「そうしたことはあの政それに戦の時は冷徹なエカテリーナさん達もや」
「ロシアとインドの枢軸のね」
「あの人達もせんことや」
「例え戦略や戦術でそうした方がやりやすい時も」
「絶対にや」 
 そのエカテリーナ達もというのだ。
「攻撃せん」
「そうされてるからね」
「そやからな」
 だからあというのだ。
「おらっち達もな」
「そうしたことはせえへんで」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「戦もやっていこうな」
「これからもね」
「侵略戦争や宗教戦争ならです」
 オコナーはそうした戦の話をした、人類の歴史を紐解けばそうした戦もありもっと言えば両者が一緒になっているものもある。
「もう一般市民でもですね」
「ああ、何の容赦もなくな」
 オコナーは苦い顔で答えた。
「巻き込む」
「十字軍や三十年戦争ですね」
「どっちも酷い戦やったな」
「有名ですね」
「ああした戦はな」
 どうしてもとだ、ガーランドは忌々し気に言った。
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