第十四章
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「その人とまたね」
「会うか」
「そうなると思うわ」
「俺もそんな気がするよ」
桜井はそばをすすりつつ姉に答えた。
「実際にさ」
「そうよね」
「それも近いうちにな」
「縁かしらね」
「運命とか?」
桜井は姉に言った。
「そういうのか?」
「そうかも知れないわね」
沙羅は弟の今の言葉も否定しなかった、そのうえで言うのだった。
「その人とはね」
「姉ちゃんもな」
「それでまた会ったら」
そうなればというのだ。
「きっとね」
「とんでもなく大きなことがはじまってな」
「私達その中で何かしていくわね」
「そうだよな」
「それが何かはまだわからないけれど」
「絶対にな」
「そうなるわ」
こうした話をしつつたぬきそばを食べた、その後で二人一緒に家に帰った。
吾妻はまたコンビニで五十鈴と会っていた、それで何か話そうと思ったが。
そこに晴家が来てだ、二人に言ってきた。
「あんた達とは初対面だよな」
「あんたアーチストの晴家ウィンだよな」
「ああ、そうだよ」
晴家は吾妻に笑顔で答えた。
「俺はな」
「そうだったな」
「俺のこと知ってるなんて嬉しいな」
「あんた最近売れてきているからな」
「僕も知っています」
五十鈴も言ってきた。
「貴方のことは」
「逆にあんたの方こそ俺達のこと初対面って言ったな」
「そうだれど知ってる気がするんだよ」
笑ってだ、晴家は二人に答えた。
「二人共な。ずっと前からな」
「そう言われるとな」
「僕達にしてもです」
二人も怪訝な顔になりながらも確かにというものもその顔に含ませて応えた。
「そんな気がします」
「どういう訳かな」
「妙だな、三人共それぞれ仕事も環境も違うのにな」
「全くだな」
「どういうことでしょうか」
「それはわからないがここで会ったのも縁でな」
そうしてとだ、晴家は吾妻と五十鈴に話した。
「また会ったらな」
「ああ、またな」
吾妻は自然と、自分でもわからないまま微笑になった。そのうえで晴家に言葉を返した。
「こうして話でもしような」
「そうしましょう」
五十鈴も言った。
「その時は」
「そうしような」
二人と言葉を交えさせてだった、晴家は自分の家に帰り吾妻と五十鈴もそうした。それで話は今は終わった。
浮世にジーンとキューン、それにツムリはライダー達の部屋の中で話した。
「どうしようか、これから」
「今は皆会っている段階だけれど」
「他に動きはないですね」
「俺達がそうしなくてもだ」
浮世は三人に夜食のすき焼きを振る舞いつつ応えた。
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