暁 〜小説投稿サイト〜
リュカ伝の外伝
兄よりも父になりたかった
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
す。
ラッセル(フィアンセ)が10年近く母子家庭であった事は訊いてたが、お二人(私の義両親)息子さん(ラッセル)芸高校(芸術高等学校)に入学し、故郷(ホックワルト村)の実家を出てから婚姻届を提出し夫婦になったとの事です。

何でそんな事をしたのかと尋ねたら、お義父さま(おとうさま)が……
「俺とラッセルは11歳差なんだが、幼い頃からの知った仲で、所謂幼馴染みになるんだが……俺は俺でガキ(子供)の頃からラッセル(義理の息子)の母親に惚れていて、彼女目当てでラッセル(義理の息子)と遊んでたから……」

結構複雑(笑)
私の家系も複雑だと自負してるけど、(ラッセル)の実家も中々のモノねぇ。
だからといって、私の家系の複雑さを教えてしまうワケにもいかないわ。

「『アンダレ兄ぃ』と呼ばれ続けてきたのに、今更『アンダレパパ』って呼ばれたかったって言い出せなくて……恥ずかしいからね!」
「理由がくだらなすぎる! その所為で俺は母の結婚式に参列出来なかったんだぞ!」

「えっ! なに、それ!? 如何(どう)言う事??」
「役所に婚姻届等を提出して形式的に親子になった……のに、恥ずかしくて結婚した事すら伝えられず結婚式の当日に案内状とかが郵送されてきて……俺は俺で学校(授業)とかがあるし、理解が出来ないまま数日が経過してしまい気が付けば俺はまだFN(家系名)が“クリステンセン”のまま……」

「ち、因みに……今は何て呼んでるの?」
「形式張ってる場合は勿論『義父(ちち)』だけど、身内同士での呼び名は『アンダレ』になるよね……そりゃぁ!」
アンダレパパじゃぁ無いんだ。

……と残念を噛み締めながら食事会は進んでいった。
当然だけど現状の私の事とかも話題に上る。
学生の身でありながら既に起業している事や、元々はラインハット出身である事など……

だが次第に話題がお義父さま(おとうさま)の仕事に移り変わっていく……
すると(ラッセル)お義母さま(おかあさま)の顔から少し光が失われる。
これは当然何かあるのだろう……言葉に注意しながら発言せねば。

そう覚悟を決めて(ラッセル)と義両親の話に集中した。
それで聞き出した……と言うと横柄に聞こえるが、語ってくれた内容としては、現状は村内の郵便局で配達員として給料を貰い生計を立ててる。

覚悟を持って聞き出したら思っている程には深刻じゃ無く少しだけ肩透かしを喰らった感じです……変に問題があるよりも遙かに良い事だけどね!
お義母さま(おかあさま)は村内の衣料店(知人の店)で仕立てや手直し等をして、僅かながらだが生計を立てていたそうです。

息子(ラッセル)芸高校(芸術高等学校)に行きたがってる事は知ってたから、それに
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ