世の中そんなに自信に満ち溢れている人ばかりじゃ無い
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はさ、リューナのお陰で魔道車に事故が起きてしまった時用の緊急事態対応装備が施される様になったんだし、リューナの努力の賜である事は誰にも否定は出来ないしするやつが居るとは思えないわ」
「……そ、そうよね。初対面とは言え、ラッセルのご両親に嫌われる要因だとは私も考えないわ。でも彼氏の両親に挨拶するのってこんなにも緊張するモノなのね……」
「因みにラッセンさんのご両親って、如何な人物なのか訊いてはいるんでしょ?」
「まぁ……概要は……」
彼氏の両親の事を訊かれて“概要”って言葉のチョイスはセンス最悪ね!
「何でも実の父親とは幼い頃に死別なさったと……その為10年近くは母子家庭で育ったのだそうよ。王都よりやや北東にある草原地帯が彼氏の故郷『ホックワルト村』と呼ばれている小さな村だとか……」
「あら、王都からもそんなに遠くはないんじゃないのかしら?」
「そうね。微妙に場所が王都よりか北に位置するから、若干南の“グラント村”に線路が引かれちゃって、少しだけ遠回り感は否めないけど……行こうと思えばほぼ日帰りで旅行が出来る綺麗な村だと聞いてるわ。変な風習のお祭りもあるって……」
物資流通の観点で、既にその村には舗装された道路が敷いてあり、その村のお祭りを盛り上げるのに行く事はそんなに苦痛ではない。
そのお祭りなのだが、男女が互いに別の性別になり、美しくなって自慢し合うのが目的なお祭りだそうだ。
「ラッセルのお母様……つまり私のお義母様も、過去にだが3回程優勝をした事があるらしい。別に参加者人数が少なくて優勝出来たわけじゃないわよ。彼氏の母子は祭りが近付くと、息子が母親の男装した絵を描き当人に相談するのだとか……そこからだろう、ラッセルが実際の物を見なくても描けちゃうのは……」
つまり幼い頃から練習してきた……ある意味で英才教育だったのだろう。
さて、私も腹をくくるしかないわね。
未来の義両親に挨拶するのだから!
リューナSIDE END
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