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ハッピークローバー
第百三十三話 創作ダンスの後でその九

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「終わりよね」
「そうだよな」
「他のキャラクターもね」
「同じレベルかよ」
「全員物凄く無教養で短気な野蛮人ばかりなのよ」
「それも凄いな」
「それで読んで駄目だって思って」
 それでというのだ。
「私もう読んでないわ」
「ネタにはなりそうだけれどな」
「だってお料理の参考にならないし」
 そうであってというのだ。
「読んでいて腹立つから」
「出鱈目過ぎてか」
「それでね」
「もう読んでいないか、けどな」
 鳴海は実はその漫画がどの漫画か内心察しをつけながらかな恵に言った、あまりにも有名な漫画なので彼も知っているのだ。これは買ってはいけないも同じである。
「何でそんな漫画読んだんだ」
「料理部で先生が読ませてくれたの」 
 かな恵はそれでと答えた。
「それでね」
「かな恵も読んだのか」
「もうこの漫画は一から千まで絶対に信用したら駄目だって」
 その様にというのだ。
「読んだら馬鹿になる、登場人物の真似は絶対にしたらいけないって」
「お店の中で喚くとかか」
「そう、こんなことしたらね」 
 それこそというのだ。
「人間の屑だって」
「全否定だな、先生も」
「実際読んで私も他の子もね」
「そう思ったんだな」
「本当に描かれてること酷過ぎるから」
 それ故にというのだ。
「私もね」
「そう思ったんだな」
「そしてね」 
 そのうえでというのだ。
「今休載中らしいけれど」
「どうせその主張が酷過ぎてだろ」
「それまで散々風評被害垂れ流しだったしね」
「害そのものの漫画だな」
「それでね」 
 そうであってというのだ。
「料理部の皆問題点を指摘して回って」
「絶対に参考にしないってなったんだな」
「ええ、もうその漫画の主張は絶対に無視する」
「そうなったんだな」
「だって今お料理してたらね」
 そうしていると、というのだ。
「化学調味料使うし」
「普通にか?」
「ええ、普通にね」
「そうなんだな」
「もうね」
 かな恵はそれこそと話した。
「普通ヨ、味の素とかね」
「使うか」
「他の化学調味料もね」
「使うか」
「使わないと」
 さもないと、というのだ。
「それこそね」
「やっていけないか」
「今はね」
 それこそというのだ。
「無理よ」
「今のお料理はそうか」
「そう、そして」
 かな恵は鳴海にさらに話した。その話す声と表情は穏やかなものであったが真剣なものが確かにあった。
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